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2012大田区バスケットボール秋季大会


第4Q終盤、53-57に4点ビハインドの場面、HAZZの攻撃を必死のディフェンスを見せるミステリーゾーン。


「不思議な物語が、決して不思議ではなくなる世界。空想の力によってのみ知ることのできる謎の世界。では、ミステリー・ゾーンのお話をこのテレビでご覧ください。」

これは言わずとしれた1950年代後半に放映が開始された伝説のSFテレビドラマ、「ミステリーゾーン」の冒頭に流れるあまりにも有名なナレーション・・・そして遡ること5年前、この名前を名乗る平均40歳を優に超える黄昏中年バスケットチームが結成され大田区区民大会で活動を開始、そのネーミングの通り数々の奇跡を起こしていく・・・

連続準優勝、最速での1部昇格、その過程の中で若さと体力でねじ伏せにかかってくる若者達を、そして名を馳せた強豪チームを説明のつかないまさに”ミステリー空間”に誘い込み信じられない大逆転劇を、そして息の詰まる僅差の勝負をものにしその平均年齢からは考えられない戦績を残し続けてきた。しかしながら人生と同じようにやがてチームにも様々な荒波が押し寄せる。

 選手の離脱、衰え、迷い、苛立ち、焦燥、我欲・・・いつしかチームは下降曲線を辿り、遂に2012年春季大会で2部から陥落、3部での戦いを余議なくされてしまう・・・もう彼らの魅せる「ミステリーゾーン」バスケットボールはもはや見ることが出来なくなってしまうのだろうか・・・それともまたあの不思議な空間に我々を誘ってくれるのであろうか・・・今回は2012年大田区秋季バスケットボール大会 3部予選トーナメントの最終戦 対HAZZ戦の模様をお伝えしよう。

予選リーグ第3試合 対HAZZ

この試合で決勝トーナメント進出を賭けて戦う両チームはこれまで過去2回の対戦で1勝1敗と互角ながら今日のHAZZは元JBL 東芝ブレイブサンダースに所属していたa.k.a ”カイザー中元とかつてHAZZの中軸メンバーとして活躍した破壊的なパワーをほこるa.k.a”ビスマルク”藤森を招集、190センチオーバーを2枚揃えた強力布陣でこの決戦に挑む。 対するミステリーゾーンは新加入のマイティマウス愛宕、BS三野宮が仕事で遅刻しスターティングラインナップに加わらないものの、F山本、ベースラインマスターだいき、SS石川、ハイタワー西野、そしてここまで予選リーグ2試合で先発センターを務めるものの未だ無得点の不振にあえぐバター梅津のお馴染の布陣、ベテランメンバーは昨日に続いての連戦での疲労の影響が、そして自信を失いかけているバター梅津が本来の力を発揮できるかが試合のカギを握る。

試合は静かな立ち上がりを見せる。HAZZは190センチオーバーコンビはベンチスタート、これまでの予選リーグで活躍してきた#34石下、#19永井を中心にオフェンスを組み立てるがチーム全体に硬さがみられてミスを連発、なかなかFGを決める事が出来ないでいたがベンチからコートインしたカイザー中元がシュートを決めるとチームにリズムが生まれて#34石下のミドルジャンパー、#12山野のリバウンドショットなどで得点を重ね試合をリードしていく・・・対するミステリーゾーンはBMだいきのミドルで初得点を上げるとここから反撃開始、昨日に続いてハイタワー西野がペイントゾーンで存在感を発揮、HAZZのファールを誘発し確実にフリースローを沈めて喰らいついてピタリと追送、第1Qは両者譲らず15-15のイーブンで終える。

第2Qに入ると高さ、若さ、スピード・・・戦力で全てに上回るHAZZがペースを掴みだす。PGを務めパスワークに徹するカイザー中元の最大の武器、正確無比なロングレンジを警戒するあまり、そしてその大きな存在感を過剰に意識するあまり3-2ディフェンスに歪みが生じてきたミステリーゾーン守備網の虚を突き#19永井、#34石下、ピエロ西村が得点を重ねリードを拡げさらには190センチオーバーの新調を活かしペイントゾーンでも強さを発揮するカイザー中元にリバウンドショットやフリースローを決められてしまいその差はさらに拡がり遂に二桁に・・・しかしながらミステリーゾーンは持ち前の粘り強さで応戦、SS石川のドライブイン、BMだいきのレイアップで応戦、さらにはようやく会場に到着したBS三野宮のスティールからのレイアップ、さらにはスタビライザー白井の連続ミドルで盛り返し27-33と6点ビハインドでハーフタイムを迎える。 

ー突如として降りだした風雲急を告げるようなどしゃぶりの雨、27-33のロースコアゲーム、僅かなビハインド・・・これはひょっとするとあの「説明のつかない不思議な空間」に既に入り込み始めているのかもしれないー

後半に入ると再びHAZZが主導権を握る。#19永井がミステリーゾーンの不用意な横パスをスティール、そのままイージーバスケットを沈めるとデール江花のミドル、バラクーダ月村のシングルアクションショットなどで連続得点、カイザー中元、ビスマルク藤森を意識するあまり、その”影”が重く圧し掛かりミステリーゾーンのディフェンスは他のプレーヤーのシュートを簡単に許してしまいその差は遂に17点差に・・・「既に勝負あった」とHAZZベンチからは笑顔がのぞき、そして笑い声が聞こえてくる・・・しかしながら20点差近いリードを奪われている状況下に置かれながらもミステリーゾーンのメンバーは誰一人試合を諦めてはいなかった・・・51歳のAK、46歳のSE光嶋が動かなくなってきている身体を鞭打ち渾身のディフェンスを見せBS三野宮とマイティマウス愛宕はそれぞれの持ち味をースピードとパワーで−ゴールネットを揺らしHAZZの背中を追い続け、そして遂に苦しみ抜いたあの男がーそう、バター梅津がこのQ終了間際にフリースローを獲得、初得点を挙げ42-55と13点ビハインドまで詰め寄りいよいよ最終Qを迎える・・・

勝負の最終Q、既に勝負は決したと判断したのか、HAZZはカイザー中元、そしてビスマルク藤森をベンチに置き余裕の構え、しかしここからミステリーゾーンの猛反撃が始まった! インサイドではマイティマウス愛宕が強烈なパワードライブで相手をねじ伏せ、BS三野宮はディフェンダーの執拗なフェイスディフェンスを晒け笑うようにバックドアプレー、ハイタワー西野との息の合ったアリウ―プ、そして値千金の右コーナーからのスリーで見る見る得点差を詰めるとたったフリースローの1得点で自信を取り戻した若者が別人のようにゴールにアタックし続け、そして何としても得点を挙げたい気持ちの表れなのか、ミニバス用のレーンからフリースローを打とうとして会場の笑いを誘いながらも無骨にスコアを重ねていく・・・そして残り2分、ここ数週間、我を見失いもがき苦しみ抜いた末にようやく本来の姿を取り戻した”バター梅津のゴール下で遂に同点に追いつくと場内からは勝利を願う双方の思いと歓声が交錯する異様な空気に包まれる・・・負ける訳にはいかないHAZZは既にコートに戻っていたカイザー中元、、ビスマルク藤森にボールを委ねるが試合の流れは変わらずF山本、スタビライザー白井の連続ゴールで勝ち越すとHAZZのファールゲームをBS三野宮、そしてF山本がきっちり沈めて勝負あり、第3Q途中での17点のビハインドを見事はね返し70-66でHAZZに逆転勝ち、決勝トーナメント進出を決めるとともに1シーズンでの2部復帰を果たした。 勝負を決めたのは輝かしいキャリアでも、背の高さでも、若さや体力でもない。最後まで諦めない粘り強さとチームメイトとの熱い絆が再び”ミステリーゾーン”へと誘ったのかもしれない・・・再び輝きを取り戻しはじめたミステリーゾーンの旅は続く・・・

この試合はもしかすると・・・2008年 大田区秋季大会の再現か・・・4年前は12点差をひっくり返してHAZZに勝利


残り時間1分を切り63-63でハイタワー西野からF山本に見事なアシストパスが決まり65-63と遂にこの日初めてのリードを奪うミステリーゾーン。 見事な注文相撲でカイザー中元、ビスマルク藤森を擁するHAZZに逆転勝ち、決勝トーナメント進出をを決めた

両者試合が終わればノーサイド、お互いの健闘を讃えあう。元JBLプレーヤー 中元選手とSE光嶋と硬い握手を交わす。そこには勝者も敗者もいない。素晴らしい光景だ。

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