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ミステリーゾーン”X”2013年渋谷区秋季シニア大会


恒例の記念写真に収まるミステリーゾーンXのメンバー
下段左からSS石川、SE光嶋、AK 上段左からバーグ後藤、アロンゾ河原、BC増田、シャワーフリーク武藤(F山本は所用により遅刻)


prologue: playback 1979

ーあの試合の事は・・・今でも心の片隅に残っている・・・その年は前年、「強豪中の強豪」京北高校が全国優勝を果たした関係から当時2校の出場枠だった東京からの選抜大会「現在年末に開催されているウィンターカップの前身、当時は3月開催」への出場枠が3校に拡大されて・・・僕達は準決勝進出を懸けて当時京北高校と並ぶ全国大会常連校の明治大学付属中野高校と対戦した。日本体育大学出身の顧問の先生の厳しい指導の下、”よく走り、そして徹底的に鍛えられた”僕らのチームは試合開始からチームの持ち味である「タイトなオールコートプレスと速攻を絡めたアップテンポなバスケットボール」でインターハイ、そして選抜大会でも優勝経験のある強豪校を圧倒、戦前の下馬評を覆し15点差をつけて完勝し東京都ベスト4に進出、選抜大会出場を目指し順位決定リーグ戦に臨んでいた・・・

初戦の関東高校、そして王者、京北高校に連敗するも ー関東高校には5点差、そして京北高校には10点差でー 決して僕らのチームの調子が悪い訳ではなくーそれはむしろ3校の中で”一番組み易し”と思われていた「勝者が選抜大会の出場権」を獲得する安田学園との最終試合に向けていい感じにチームが仕上がっているように僕には感じられたし先生も格上チームに敗れはしたものの自らが指導し築き上げてきたチームスタイルが「当時全国的に見てもレベルが高かった」・東京の格上チームにある程度は通用、そして健闘を見せる僕達に試合中何度も満足そうなうなずきをして口には出さないまでも「全国大会出場」への手応えを感じているように思えた・・

そして程なくして迎えた運命の最終戦・・・正確な日時は忘れてしまったが土曜日に試合が行われていた事ははっきりと覚えている・・・試合は開始からロースコアゲームの展開、ー それはすなわち高校生らしからぬ老獪な試合運びが持ち味の古豪、安田学園のペースで試合が進んでいる事を意味するー それでも僕達は彼らのゾーンプレスを掻い潜り必死に喰らいついて応戦、遂に後半残り30秒、50-49と1点リードを奪った場面で安田学園からボールをスティール、ベンチで戦況を見守っていた僕やチームメイト、見つめる観客、多くのOB・・・

ストーリングして時間を稼ぐ僕らのチームの勝利を疑わなかったがここで安田学園のガードが僕らの一瞬の隙を突いてスティールに成功、「まさに倍返しで」逆に終了間際に逆転のレイアップ・を決められ僕らの選抜大会出場への夢はコートに響き渡る試合終了を告げるホイッスルと共に終わりを告げた・・怒り狂う先生とコーチ、呆れるOB、現実を受け入れられず呆然とし生気を失っているチームメイト、明日から始まるであろう地獄の練習、そし歓喜と絶望が背中合わせに存在する”バスケットボール”というスポーツの恐ろしさ・・・土壇場で全国大会出場の夢が破れた僕は失望感から最寄駅で降りる事が出来ず気がついた時には三浦半島の外れで途方に暮れていたー

王者森本組をあと一歩まで追い詰めた秋季大会、そして屈辱の初戦敗退に沈んだ春季大会・・・2013年秋、Xの逆襲が今始まる

昨秋大会、バーグ後藤(アキレス腱断裂)、シャワーフリーク武藤(筋断裂)と二人のセンタープレーヤーが相次いで戦線離脱するものの「約束の地」へ向けて3回戦に進出したミステリーゾーンXは銀杏の葉が舞いすっかり秋めいてきた11月25日の日曜日、過去2大会いずれも準々決勝で惜敗した因縁のコート、恵比寿にある「ひがし健康プラザ」で渋谷区シニアチャンピオン、森本組と対戦した。

序盤から「入れられたら入れ返す」「やられたらやり返す」まさに両者の意地とプライドがぶつかり合う緊張感溢れる中で1点を争う激しい攻防を続けるも疲れが見え始めた第3Q終盤、総合力で勝る森本組の伏兵、ジージョ三浦に連続スリーを射抜かれ一気にその差は27-36と「1Q8分制のシニアルール」そしてロースコアなゲーム展開では絶望的とも言える9点差を付けられてしまう・・・

しかし勝負の最終Q、崖っぷちに追い込まれてしまったミステリーゾーンXは開始からスパート!この日好調のハイタワー西野がインサイドを支配、圧倒的なパワーでゴール下を鎮圧、さらにはルーキー、SS石川が果敢なドライブからボーナススローを獲得、焦りと疲れからかミステリーゾーンXの攻撃をファールで抑えられざるえなくなってきた森本組との得点差を見る見る縮め遂に残り4秒、38-39の1点ビハインドの場面でハイタワー西野がペイントゾーンでのパワープレーでフリースローを獲得、この痺れるボーナススローをきっちり2本沈めて土壇場で40-39と逆転、誰もが −ミステリーゾーンXのメンバーは無論、会場で試合を観戦していた多くの人が −覇権交代、そしてミステリーゾーンXの勝利を疑わなかったのだが・・・

この土壇場で渋谷区シニアカテゴリーに君臨を続ける”絶対王者”がその底力を見せつける・・・ミステリーゾーンXに「まさに徳俵にかろうじて残っている足が今にも土俵を割りそうな状態にまで追いつめられた」森本組最後の攻撃、左サイドからのインバウンドパスをフリースローレーンやや左後方で受けたセンター、ジャック高橋はそのままドライブを敢行、僅かな残り時間を考えてゴールまで約1.5〜2M付近でシュート体勢に・・・ここでマークに付いていたペーパーバック”thebeast"小森の右手がジャック高橋に触れてしまい痛恨のファールがコールされる・・・残り時間0.4秒、ジャック高橋はこの崖っぷちの状況で獲得したボーナススローを2本捻じ込み41-40と再逆転に成功、熱戦に終止符を打ち森本組は準決勝に進出、ミステリーゾーンXは昨秋、昨春に続きまたしても志半ばにして敗退を余議無くされてしまう・・・

さらに雪辱を期して臨んだ続く25年度春季大会では事前の情報では「戦力優位」との情報が寄せられていた「RYOMA」に対し第3Qを終わって38-34と4点のリードを奪いながらも気の緩みからか最終Qの勝負所で集中力を欠き11-20の失速、49-54と渋谷区シニア大会参戦4大会目にして初となる1回戦敗退を喫し未だ負のスパイラルから抜け出す事が出来ないでいる・・・果たして「黄昏中年バスケットボールクラブ」ミステリーゾーンXは自ら迷い込んでしまった”ミステリーゾーン”から抜け出す事が出来るのであろうか・・・

今日は2013年9月22日、渋谷区スポーツセンターで行われた25年度渋谷区秋季シニア大会1回戦、千代田区シニア大会での優勝実績を誇る強豪、「Kクラブ」との対戦の模様をお伝えしよう。

9月22日(日)1回戦 対Kクラブ

観客席から後藤ファミリーと増田ファミリーが、そしてベンチからはミステリーゾーンXマネージャーに起用されたキャノンボールしんが見守る中始まった試合は第1Q、シャワーフリーク武藤のオープンニングショットで幸先よく先行したミステリーゾーンXは素早いパス回しでオープンショットをクリエイトし応戦するKクラブに常に先行する優位な展開で試合を進め、アウトサイドからSE光嶋、SS石川、インサイドではバーグ後藤、そしてこの試合がデビュー戦となったアロンゾ河原のパワープレーで引き離しに掛かるも「8〜10点・・・気の緩みが出掛かる得点差に拡がる」と雑なプレーが目立ちミスを連発、逆に慌てることなく自分達のリズムでバスケットボールを展開するKクラブにつけ入る隙を与えてしまい思うようにリードを拡げる事が出来ない・・・

第2Qに入ると試合巧者のKクラブはPG#18 スマイリー宮田の巧妙なパスからインサイドのパワープレーを多用、センターを務める#21キング金田、そして強引とも言えるドライブを執拗に繰返す#19トーピードゥ(魚雷)洞ヶ瀬を軸に反撃開始、さらにはアウトサイドから#4サイレンサー宮田の無反動砲もヒット!ー 8点差、6点差・・・ワンゴールづつ、だが確実に −ミステリーゾーンXとの得点差を縮めていく・・・一時二桁あったリードを4点差にまで詰寄られたミステリーゾーンXは「アウトサイドを警戒するあまりぽっかり空いたインサイドでフリーとなったシャワーフリーク武藤にF山本がループパスを通して追撃を開始すると好調SE光嶋のストレートミドルジャンパー、アロンゾ河原のインサイドプレーで連続得点、26-20と6点のリードを奪いハーフタイムを迎える。

後半に入ると「キング金田、トービドゥ洞ヶ瀬のインサイドプレーに手を焼き明らかにリバウンドで負けている」現状を打破すべくディフェンスをオーソドックスなゾーンからマンツーマンにスイッチ、ボールコレクター増田、アロンゾ河原がリバウンドを取り始めオフェンスのリズムを取り戻しバーグ後藤、シャワーフリーク武藤のゴール下、巧妙なシュートフェイクから相手のディフェンダーからファールを誘発したSE光嶋のボーナススローで得点を重ね引き離しに掛かるもAKがワイドオープンショットを決めきれず粘るKクラブを中々引き離す事が出来ない・・・

35-28で始まった最終Q、負ける訳にはいかないKクラブはキング金田がパワープレーで、サイレンサー宮田がアウトサイドから無反動砲をロングレンジから捻じ込み反撃を開始、またしてもミステリーゾーンXに迫るもここで執拗なまでのドライブでミステリーゾーンXを苦しめたトービドゥ洞ヶ瀬が痛恨のファールアウト、するとここからミステリーゾーンXはバーグ後藤、F山本のボーナススローやシャワーフリーク武藤のドライビングレイアップ、SS石川のベースラインショットで得点を重ねて勝負あり、粘るKクラブを49-41で振り切り2回戦進出を果たした。尚、MOM(man of the match)にはチーム最多となる10得点、さらには最終Qにステップバックジャンパーならぬステップバックトラベリングを自陣ベンチ前で披露し爆笑を誘ったSE光嶋(47歳)が選出された。


「浅井さん、すいません!」
メスをジョッキに変えて・・・大森のトルネード男の異名を持つ”ドクター海野、そして”チームの良心”ビルマ今市が駆けつけ開催された満天酒場(大森)で開催された祝勝会兼反省会は名物おかあさん、そして唐揚げリリーの他の来客が羨むほどの愛のこもった規格外とも言える数々のサービスでF山本も満面の笑みを浮かべる(右) 中央はこの試合のMOMに選出されたSE光嶋

試合中から数々の舌禍発言を繰り返し遂に酩酊状態に陥り”何かのメッセージがこめられているのか”写真の謎のポーズを再三に渡ってF山本に繰返し送るシャワーフリーク武藤。あまりの失態の連続にAKからa.k.a降格、”青大将”武藤としてプレーする事が言い渡された。
epilogue:

あれから既に34年・・・52歳になった今でも −当時より体重は20キロ近く増え最近は白髪も目立つようになってきたー 痛風を患い両膝の痛みを抱えながらも僕は未だにボールを追いかけている。もう早く走る事も出来ないし高く跳ぶ事も出来ない・・・それでもよほどのアクシデントがない限りもうしばらくはコートから去る事はないだろう・・・そしてあの高校3年間のバスケットボール部での日々の厳しい練習、試合、先生そして先輩からの指導、同期との友情・・・様々な体験が − これまでの人生に大きな影響を与えてくれたことの一つであることは間違いないだろう。ー もしかしたらあの3年間は −歓喜、挫折、焦燥、悔い、無力感、運、突然の怪我、自己犠牲、友情の大切さ、一生懸命に取り組む事の尊さ、そして何事も「最後まで絶対諦めない気持ちー 多くの事を学び、そして人生で体験するでろう様々な出来事が凝縮されたまさに「濃密な時間」だったのかもしれない・・・

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