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Dleague LOOKINSIDE 2013

第45回 ーキングサンズは再び覇権争いに加わる事が出来るのかー

あの興奮から早や3ヶ月、季節は灼熱の真夏が嘘のように涼しい秋風が季節の変わり目が訪れていることと同時に −如何なる栄華も永遠には続かない事をー 巡りくる季節の移り変わりが我々に気付かせてくれる・・・自身が持つリーグレコードの3連覇をさらに更新する前人未到の4連覇を成し遂げたオールディーズの快挙はまさに25年度春季大会のスポットライトであったがそれと同等、いやその衝撃度はそれ以上だったかもしれなかったのはオールディーズの牙城を崩す刺客の筆頭と目されていたキングサンズの最下位転落だ。7年前のリーグ参戦以来常に優勝争いに参加、オールディーズ(8回)に次ぐリーグ2位となる5回の優勝を誇りここ直近の3大会でも連続の準優勝を飾っていた強豪にいったい何が起きていたのか、今回は秋季大会のキングサンズの戦いぶりを振り返りながら現在の戦力を検証、次期大会への課題を探っていくことにしよう。

まずは25年度春季大会の彼らの戦いぶりを振り返ってみよう。SS石川、マイティマウス愛宕、そしてマスターピースゆうたの中軸プレーヤーを欠くセガに64-47で勝利したセガ戦を除くと敗れた4試合を分析するとチームに起こった二つの変化が見えてくる・・・一つはあれほど接戦に強く僅差の戦いをことごとくものにしてきたキングサンズがネオクラゲに39-43、ファイブファールズには50-57、そしてオールディーズに60-67と −僅差の戦いの終盤、リードを守りきれず逆転負け −そしてもう一つはスーパールーキー、ファイナルアンサーりょうが加わりチーム力が格段に向上、「昨年までとは全く違うチームに変貌を遂げた」とは言え過去6年間一度の敗北も喫していない言わば勝星が確実に計算出来る”お得意さん”状態だったブッダには試合開始から11-0の怒涛の攻撃を受けると成す術なく沈黙、一度もリードを奪い返すことなく43-55と完敗、それは競り合いの中で敗れた前述の3試合より衝撃的な敗戦であると同時に音を立てる事なく静かに進行していた”下層から上層を突き上げる”リーグの地殻変動が”一つの結果”として露になり、そして永らく栄華を誇ったキングサンズの”旬”が今、正に過ぎ去ろうとしているかもしれない最中であることを感じ取ったのは筆者だけではないだろう。 このコラムで何度か指摘しているようにプロアマを問わずスポーツの世界では如何なる個人、チームにも”旬”が存在し、そしてそれは若さや美貌と同じように  ーいつの日にか、しかし確実にー過ぎ去っていってしまうものなのだ・・・

既にキングサンズは数年前の主力メンバーの移籍や離脱、一向に変らぬシニア世代のF山本、ハイタワー西野への依存体質・・・30代中堅プレーヤーのいい意味での突き上げやステップアップがなければ下位に転落する恐れが秘めているとこのコラムでも何度か警鐘を鳴らしていたが ー もしかすると昨年度の3大会連続での準優勝を成し遂げたことが、 ワンデートーナメント2012ではF山本、そしてハイタワー西野が不参加にも係らず決勝へ駒を進めたー 事が返ってチームの現実を直視する事を、そして既に金属疲労を起こし破裂寸前だった”体調の異変”を見過ごしてしまったことが今回の最下位転落に繋がってしまった大きな要因の一つであったことは間違いないだろう。またチームの残した数字から分析すると総得点(256本)はオールディーズに次ぐ2位、総失点(269本)も決していい数字とは言えないもののオールディーズやブッダよりは少なく、また特筆すべきはリーグ平均(138本)を大きく上回るダントツで1位を記録したリバウンド数(156本)だ。

ここまでの数字を見ていると最下位のチームではなく優勝したチームのスタッツでも不思議ではない・・・とも思えるのだが逆に言い換えればリバウンドを制しかつ得点も平均以上に入れているにも係らず試合に勝てていないのは −勝負所で1本が決められなかった事を、競り合いの勝負に敗れていた事実を如実に証明している −そしてもう一つの問題点はあまりにも少なすぎるチーム全体でのスティールの数だ。チームの記録した16本はリーグ平均の32本の半分であり、そしてリーグトップのセガ(49本)に比べると33本も少ない・・・これは一概には言えないがスピードや反射神経、プレーを予測する能力、そしてディフェンス力を要求されるスティールの性質を考えるとチーム全体に運動能力の低下、いわゆる”老化”が静かに進行し始めていて「以前なら対応出来ていた」若さやスピードを活かしてアップテンポな攻撃を仕掛けてくるチームにアジャスト出来なくなってきているとも言えるのではないだろうか・・・

しかしながら年齢制限があり、また”リーグ全体の戦力均衡化”を目指す独自リーグは新規メンバー加入に常に慎重な姿勢を取っている為、新たなる選手の加入により戦闘力の向上を計ることは期待薄、少なくともこの秋季大会は現状のメンバーで戦わなければならないので今一度チームの現況を見つめ直し、且つ所属する全てのプレーヤーが個々に責任と自覚、そしてチームでの役割を認識してステップアップを計り大会に挑む以外に再び優勝争いに加わる方法はないだろう。

ここで秋季大会に挑む幾多の栄光と辛酸を知る現在のロスターを今一度確認しておこう。チームの中核を成すのはPGを務めるチームの顔ともいうべきF山本と圧倒的な高さと存在感でペイントゾーンを支配するセンター、ハイタワー西野のベテランコンビがチームのセンターラインを形成、これに高い攻撃力を誇る二人のスコアリングマシン、ゴルゴ藤樹とベースラインマスターだいきがオフェンスの中核を担う事になるだろう。

そして問題となるのは2年前のファイブファールズへの移籍以降、懸案であるダイナマイトキッドあつしが抜けたポジションを誰を起用するか ー戦術的なバランスを考えればゴルゴ藤樹をPFにシフトさせSFのポジションでプレーが出来る3Pが放てるロングレンジシューター がスターターの最後の一枠を務める事になると予想されるのだが現実にはここ2年、固定化されていないのが実情なようだ。

しかしながらチームには経験豊富かつバラエティに飛んだ個性を持つメンバーが揃っている。シニア世代にも係らずバイクレース、 フルマラソン、そしてトライアスロンにも積極的に参戦、自己記録を塗り替え続けているリーグNO、1の孤高のアスリート、SS石川(セガ所属)を上回るスタミナと豊富な運動量を誇るスマートボーイ宮下、3Pが持ち味のRPGノブナガ、アンセルフィッシュなプレーと堅実なシュートでここ数年”計算出来る男”として成長を遂げたハルクまこと、2年前のアキレス腱断裂で一時は引退も表明していたものの真夏に開催される”Dリーガーの心身修練の場、三浦男塾への2回に渡る参加で「男塾に参加し自分に足りなかったもの、そして見失っていたものがおぼろげながら見えてきました」と復活宣言、好調が伝えられる元MVPプレーヤーの高橋水芭蕉、そしてかつてはチーム”第3の男”としてSFのスターターを務めていたスノーマンてるの5人がスターターの最後の一枠を争う事になるだろう。

また衰える事のないリバウンド能力と難度が高いシュートほど入れてくるハイフライヤーイチロー、そして前回大会残念ながら不出場に終わったバックアップPGを務めるピンクアイバーソン ー彼女の存在は戦術的にも大きなプラスになる・・・例えば劣勢に立たされたときピンクアイバーソンがゲームをコントロール、F山本をSGもしくはSFに配置、彼の攻撃力を生かす事が出来るー の二人のベテランプレーヤーがベンチからチームに活力を、そして時には安定感をもたらす事になるだろう。

1950年代後半から60年代に一時代を築いた”黄金のバンタム”の異名を誇った無敵の世界バンタム級チャンピオン、エデルジョフレはファイティング原田に破れ9回目の防衛に失敗、続くリターンマッチにも敗れて一度は引退するも ー最も過酷なスポーツと言われるプロボクシングの世界でー 33歳で現役復帰、そして階級をフェザー級に上げ37歳にして再び世界チャンピオンに返り咲いた・・・

キングサンズが前回大会で最下位に沈んだ事は紛れのない事実だ。しかしながらある一方で上位チームと僅差の戦いを演じ苦しめたのもまた事実だ・・・そしてチームの全てを担う”永遠の負けず嫌い”F山本の勝負に賭ける情熱も彼の必殺のロングレンジシュートと同様、いささかも錆付いてはいない・・・キングサンズが"king of king"エデルジョフレと同様に時の流れに逆らい、そして”勝負への、そしてバスケットボールへの情熱”を持ち続ける限り再び頂点を目指してリーグの覇権争いに加わってくる事は間違いないと筆者は予測する。


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