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Dleague LOOKINSIDE 2014

第53回 −NBAチーム考察:ゴールデンステートウォリアーズ躍進の原因を探る−

− ウォリアーズの本拠地、オークランドに位置するオラクルアリーナに足を運ぶファンの人々は20年近くに及ぶ永年の低迷を脱却し頂点を目指しステップアップを続けるチームの快進撃にきっと熱狂的な声援を送り心を躍らせている事だろう−

昨年6年ぶりにプレイオフ進出を果たしたゴールデンステートウォリアーズ。1980年代終りから90年代初頭、 “T“ ティムハーダウェイ、“M“ ミッチリッチモンド、“C“クリスマリンの平均20得点オーバートリオを中軸とする速攻重視の超攻撃的なスタイルとハイスコアリングゲームで当時人気を博したラップグループ、「run-DMC」になぞられた「run TMC」がNBAの話題を席巻したのは既に20年以上前の話・・・その後1993-94シーズンにクリスウェバー、ラトレルスプリューエルを擁しプレイオフに進出したのを最後に19年間でわずか一度しか「2007-08シーズン、第8シードでプレイオフに進んだウォリアーズは当時に主軸、スティーブンジャクソン、バロンデイビスの活躍により第1シードのダラスマーベリクスを4−2で打ち破りファーストラウンドが5回戦制から7回戦制に変更されて以来始めての快挙として当時大きな衝撃をもたらしているが・・・」プレイオフ進出を果たせなかった典型的な”ドアマットチーム”に沈んでいたが2011-12シーズンよりニューヨークニックス、インディアナペーサーズ等で活躍した名PG 、マークジャクソンが指揮を執り始めると23勝43敗と負け越してはしまうものの徐々にチームは変貌、随所に上昇の兆しが現れ2年目の昨季は47勝35敗で第6シードでプレイオフに進出を果たすと第3シードのデンバーナゲッツを4−2で撃破、カンファレンスセミファイナルでは2−4で破れはしたもののファイナル進出を果たした「鉄板」の本命、サンアントニオスパーズに堂々の戦いを挑みポストシーズンに「ウォリアーズ旋風」を巻き起こしたのは記憶に新しいところだろう。

現在のチームの顔は昨年大きくブレイクしたステフェンカリー、平均23Pに加えて今シーズンはアシスト能力が向上、10本近い(9.6本)堂々たる成績でチームを牽引、初のオールスター選出もほぼ間違いないだろう。彼の最大の武器はクイックリリースから放たれる「入りだしたら止まらない」正確無比な3P 、先日1月3日のAWAYでのマイアミヒート戦をTV観戦したが十分に警戒、間合いを詰めているディフェンダーの一瞬の隙を突いてロングレンジを次々に射抜いて8本成功、さらには後半、“KING”レブロンジェームスが執拗なマークについているにも係らず右ベースライン沿いマイナスの角度からミドルジャンパーを射抜く圧巻のプレーを披露、36ポイント12アシストで連覇を達成したディフェンディングチャンピオンを123−114と粉砕する立役者をなった。

その他チームの中軸を務めるメンバーはエースのカリーに勝とも劣らないスリーポイントを武器にするクレイトンプソン、(19.3P)、昨シーズンに続き「ほぼダブルダブル」に近い成績を残しアウトサイドのカリーと並びもう一つの核となっている昨年オールスターに初選出されたパワーフォワードのデビッドリー(19.9P、9.9R)、ペイントゾーンの門番としてセンターを務める頼れるビッグオージー、アンドリューボーガット(7.9P、10.3R)の二人が強固なインサイドを形成、昨季ルーキーながらプレイオフでは20Pオーバーのハイパフォーマンスを連発、今季もイグダラ欠場時にはスターターとして、またベンチからの出場でも堅実なプレーでチームに貢献出来ることを証明しているバスケットIQと身体能力に優れた名門ノースカロライナ大学出身のハリソンバーンズ(11.1P)、そして今シーズン、昨季を上回るチームの躍進の肝となっているのは今季デンバーナゲッツより移籍、PGからSFまで複数のポジションをこなせる −ここ数年サッカー選手に求められている、また解説などでよく耳にする複数のポジションをこなす事が出来る“ポリバレント”=多様性とリーグトップクラスの守備能力を持つアンドレイグダラがチームに加わった事ではないだろうか・・・

時にファーストオプションとして20Pオーバーのゲームで相手チームを粉砕する爆発力、今季既に数回に渡り土壇場でブザービーターショットを決める勝負強さ、そしてあるときにはポイントガードを務めゲームをコントロール、カリーやトンプソンの攻撃のアシスト役に回る事が出来る・・・

上記に加えてオールスターやアメリカ代表チームに選出された経験を持つプレーヤーとしてはこれと言って目立ちはしない彼のごく平均的なスタッツ(10.1P 4.3R 5.0A)の表層的な数字からは計り知る事が出来ない「ゲームの流れを読む能力や何よりもチームの勝利を優先するアンセルフィッシュなプレイスタイル」が就任以来コーチ、ジャクソンが築き上げてきた“伝統の超攻撃型のオフェンスは維持しつつ強固なディフェンスの構築を計る”のチームコンセプトにフィット、“守備には目をつむりあくまでアップテンポなスタイルの派手な超攻撃型スタイル“だったチームスタイルは既に過去のもので現在のチームは以前の時代では持ち合わせていなかったリーグトップクラスのリバウンド奪取率を始めとした強固な守備力を身に付けた事が昨季を上回る躍進の大きな要因の一つになっているのは間違いないだろう。

かつて1956年(フェラデルフィアウォリアーズ)、1967年と1975年(サンフランシスコウォリアーズ)時代に3回に渡りNBAチャンピオンを獲得している古豪も20年以上の長きに渡る低迷を経験、ようやく優勝争いに加われるチームとしての力を取り戻しつつある・・・

ベイエリアのファンがチームに求めているものはもはや −ディフェンディングチャンピオンや強豪チームを破る事や10連勝の快進撃の躍進に熱狂、あるいはチームの勝敗に一喜一憂するではない− 彼らの望むものはその先にある久しく遠ざかっている39年ぶりとなる4度目となるNBA 王座獲得だろう 
「( )内のPはポイント、Aはアシスト、Rはリバウンドを表す。記録は全て1月11日現在」

追記:20年近くにも及ぶ低迷続けていたゴールデンステートウォリアーズがようやく浮上、6年ぶりとなるプレイオフに進出するきっかけとなったには現在チームの指揮を執るヘッドコーチ、マークジャクソンの持って産まれた才能やリーダーシップはもとよりポイントガードとして異なるチームでプレイした事により身に付けた戦術眼と幾多の栄光と辛酸の経験、現役引退後解説者として多くの試合を見続けてきた事により導き出された「これまでの良い部分は継承しつつ悪しき点は改善しチームを進むべき正しい方向に向けさせた」現状分析能力と実行力、そしてコーチ経験が全くないジャクソンをヘッドコーチに採用したウォリアーズフロントの英断が大きな要因を占めている事に他ならない。

これは何も世界最高峰のリーグ、NBAを始めとするプロフェッショナルリーグに限ることではなく我々がプレイするローカルバスケットボールチームの強化にも通じるものがあるはずだ。マイナスな部分に嘆き下を向くのではではなく現状のチームの戦力や戦術、あるいは練習方法を今一度見つめ直しよく分析、良い部分はそのままに、そして改善が必要な箇所は速やかに改善、必要とあらば新しい戦力の導入の検討や選手各々の自助努力で補いチームを正しい方向へ導いていく事がチーム力の向上に繋がる足掛りとなるだろう。


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