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Dleague LOOKINSIDE 2014

第60回 ― 「成長」という名の潮流の中に身を置いているブッダ ―

昨年の春季大会、気鋭のオールラウンダー、ファイナルアンサーりょうを加え戦闘力が飛躍的に向上、“ドアマットチーム”から一躍ダークホースと化したチームは優勝候補の一角として名を連ねていたファイブファールズ、そしてキングサンズを相次いで撃破、最終的には5位に終わったものの“春の嵐”とばかりに大会に旋風を巻き起こしたブッダ。しかしながらさらなる躍進が期待された秋季大会ではネオクラゲには快勝したものの人数不足が災いしてか本来のパフォーマンスを発揮する事なく他の4チームには全て二桁の差を付けられての完敗とチームは再び勢いを失い後退局面に陥ろうとしているようにも映る。今回は今年チーム結成7年目を迎えるブッダの現状を昨年度の春季大会、及び秋季大会の戦いぶりを数値と照らし合わせながら検証、問題点を探っていくとともに現在の彼らの立ち位置を明らかにすることにしよう

部門平均得点平均失点リバウンドアシスト
25年度春季大会49.8(4)55.6(5)24.0(6)6.0(5)
25年度秋季大会50.2(5)60.0(5)22.0(3)8.4(6)
25年秋季大会平均54.654.623.410.8

リバウンド、アシスト共に低調な数値が並び、平均失点が平均得点を5点以上 −さらには秋季大会では10点近くまで−上回っている事を示している上記の表を見ると彼らが春季大会、そして秋季大会では共に5位に低迷したことはこの数値が示す通り妥当な結果であり、少なくとも平均失点が平均得点を大きく上回っている限り、これまでのように上位チームを脅かす事があってもコンスタントに優勝争いに加わり、リーグ制覇を成し遂げる事は不可能だろう。

しかしながら前述のように、彼らは時折持ち合わせている高い潜在能力を発揮、上位チームを凌駕する姿を見せる時もある・・・が、それでは何故、その力を持続する事が出来ずに未だに優勝争いに加わることが、そしてリーグ制覇を成し遂げる事が出来ないのであろうか・・・それはここ数年、チームを率いるキャプテン、バター梅津を悩ませ続けている「突然チームからの離脱や負傷による長期欠場を含めて慢性的な人数不足問題が未だに解決されていない」苦しいチーム事情が起因している事は −5人での試合はダブルヘッダーの場合も含めて数試合に及び、その中には退場者を出し4名での戦いを強いられた試合もあった− 彼らのこの一年の過酷な戦いぶりを振り返れば明らかだ。

しかしながら彼らは既に「慢性的な人数不足の問題」がチームの低迷に繋がっている事に気付いていて、この3年間で3人の選手を −勝者のメンタルと強いリーダーシップを持つスムース和田、身体能力に優れたセンタープレーヤーのハーキュリー坂井、そしてオールラウンダーのファイナルアンサーりょう− チームの核となり得る実力と実績を持つ選手を相次いで補強したにも係わらず未だ問題の解決に至っていない・・・それはコンスタントに出場出来ないメンバーを加えてしまったチームのマネージメントにも勿論責任はあるがその最大の原因はチーム結成時の事情にまで遡り彼らのルーツを探らなければはその正確な答えを導き出す事は出来ない・・・

その原因とは2006年、ナムコ、ペンキーズの相次ぐリーグ脱退、そして2007年のキングサンズ結成、及びリーグ加盟に伴うフィフティーズの解散によりリーグは激動の時を迎え「4チーム体制へと規模の縮小に直面していた」為、リーグの5チーム、あるいは6チーム体制を維持する為に誕生した −言わば寄せ集めメンバーで構成した−エクスパンションチームとして“根を持たないまま発足した”その脆弱な生い立ちと歴史にある。

地域に根差し、長い時間の中で友情と強い絆を構築してきたネオクラゲ、オールディーズ、ファイブファールズ、企業チームとして30年以上の歴史と伝統を誇るセガ、そしてSNSなどで知り合いメンバー各々の事情を尊重、緩く繋がりながらも良好な関係を維持する“大人のチーム”キングサンズ・・・彼らには形こそ異なるものの目には見えない“チームの根”が存在する・・・しかしながらチームに“根”を持たずに結成されてしまったブッダにはチームに対する忠誠心やリーグ戦へ懸ける想い・・・チームを束ねるバター梅津の熱い気持ちとは裏腹に −勿論家庭の事情や仕事等の理由もあるのだろうが− この3年間で新しいチームの“根”は着実に育ちつつあるものの未だ所属するメンバーに明らかな温度差があるのが実情で、これが“棄権”に怯えながら戦わなければならない状況を生み出してしまい本来持つチームのポテンシャルをコンスタントに発揮出来ない最大の原因となっている。

春季大会に向けてチームはこのような不安定な状況を改善すべく「数名の選手を加える」と予想されていたが「新たなる“力“を加えるのではなく既存メンバーの絆を深めると共にさらなるチーム力のビルドアップを図る」方針に変換、補強の見送りを決定したものの、ここにきて中軸メンバーの一人である「ピエロ西村が全戦欠場の模様」との情報もあり、より厳しさを増す状況下の中で今大会も苦戦は免れなる事は出来ないだろう。

誰にでも −突然訪れる不運を嘆き、悩みを抱えもがき苦しみ、そして道を彷徨う− 生きていけば苦しい、辛い時期が訪れる・・・しかしながら振りかった時に、その時間こそが己を最も成長をさせた、飛躍を遂げる為の貴重な時間になっていた事に気付くはずだ・・・正に今、ブッダはその「成長」という名の潮流の中でもがき苦しんでいるのではないだろうか・・・

前述のスムース和田、ハーキュリー坂井、ファイナルアンサーりょう、そして常に向上心を抱きながら練習に臨む姿勢から着実にスキルアップを果たし好調を維持しているバター梅津、優れたボールハンドリングとパスワークでゲームをコントロールするイッコー鎗田、巧みなフェイクと正確なミドルジャンパーが持ち味の“巧者”デール江花、安定したリバウンド能力に加えて年々オフェンスバリエーションを増やし得点力が向上しているバラクーダ月村、これにベテランシューター、サブホイッスル島田で構成されるチームは複数のポジションを問題なくこなせるスムース和田とファイナルアンサーりょうの存在もあって「メンバーが揃うという条件付きながら」バランスとポリバレント(多様性)に優れていて −過去2年間でオールディーズの除くセガ、ファイブファールズ、キングサンズ、そしてネオクラゲの4チームから勝星を挙げている− 実績とも相まって対戦するチームは決して彼らの実力を侮る訳にはいかないだろう。

「危機的なメンバー不足」という問題を抱える彼らが −短期間で飛躍的なチーム力の向上を遂げたとしても− 春季大会でリーグを制覇する可能性は決して高くはないだろう。しかしながらブッダが激しい潮流から抜け出す日はそう遠くはなく、近い将来、正しい方向に歩みを進めている彼らが間違えなく覇権争い加わってくると筆者は予測する。


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