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Dleague LOOKINSIDE 2014

第67回 ― 連覇に挑むファイブファールズ ―

26年度春季大会で悲願の初優勝を遂げたファイブファールズ。ダンディカズ、アナザーワールドたく、トリックスターだいごの”BIG3”を始め才能豊かなタレントを数多く擁する彼等でも初参戦からリーグを制するには3年の月日を要した事が現在の「Dリーグで優勝」を遂げる事が如何に困難な事なのかを物語っている。今回は連覇を目指すファイブファールズのこれまでの足跡と成績の推移から“彼等の戦い方”を検証すると共に秋季大会へ向けての予想される問題点を仮定、対策や戦術について考えていこう。

部門平均得点平均失点リバウンドアシスト
24年度秋季大会50.8(3)47.8(1)27.2(3)6.8(5)
25年度春季大会47.0(5)46.0(1)30.2(2)7.8(5)
25年度秋季大会53.4(3)46.8(1)20.2(6)13.3(4)
26年度春季大会57.4(3)49.8(2)19.4(6)10.4(2)
26年春季大会平均54.654.626.18.5

例によって上記の表の平均得点と平均失点の数値と大会毎の推移を考察してみると「リーグトップクラスとも言える強固なディフェンスは維持しつつ、“やや物足りなかったオフェンスを大会を重ねる事に確実に向上させている」事がわかる。また25年度秋季大会から大きく減らしているリバウンド数とは逆に二桁の数値を記録し増えているアシストとの関係は「彼らのリバウンドやルーズボール争い、あるいは球際での鬩ぎ合いに対する意識やチームとしてのクオリティが低下している」のではなく “以前から指摘していたチームで解決していかければいけない課題である「何でもないイージーシュート、ディフェンスが存在しないクリアバスケットを入れ損なったり確実に決める事が出来ない為にリズムを失い勝てる試合を自ら手放してしまっていた悪癖」の改善に−自らの欠点に対し目を背ける事なく正しく向き合って−チームとして取り組んだ結果、シュート確率が改善されたことでオフェンスリバウンドの機会が減少すると同時に必然的にアシスト数が増加したと判断するのが妥当であり、この彼等の真摯な取り組みが結果として春季大会での初優勝に繋がったとみていいだろう。

またチームには前述の“BIG3”に加えてリバウンド能力に秀でたハリウッド雄介、ダイナマイトキッドあつしを始めとする豊富なタレントを擁する厚い選手層がチームとしてのアドバンテージになっていて、スターターがファールトラブル、あるいは低調なパフォーマンスな場合でもリザーブメンバーがそれをカバー、あるいは自らに求められている“仕事”を正しく理解、確実に遂行出来るスキルを持ち合わせている事と長い歳月を掛けて培ってきた「リーグで最もまとまりがあり全員が同じ方向を向いている揺らぐ事のないチームの絆」というフィジカル、そして精神面での「二本の柱」がチームを支える大きな強みとなっている。

しかしながら秋季大会で連覇に挑むチームは乗り越えなければならない大きな問題を抱えている。それは今シーズンからNBDLに参戦するアースフレンズ東京Zのアシスタントコーチに就任したチームの誇るスーパースター、“アナザーワールドたくの参戦が不確定、そして夏に負った足裏の負傷が長引き未だ実戦はおろか練習にも復帰が確認されていないダンディカズのコンディションの問題だ。もしもトリックスターだいごと共にチームの”BIG3”を形成していた三人のうち二人が欠ける事になると −チームの総得点287Pのうちの実に44%に当たる127Pを、そして3Pに至ってはチーム全体で決めた14本中、12本を彼ら二人で挙げていたものを− 残されたメンバーでカバーする為にはこれまで以上の自覚は勿論、きめ細かな采配やメンバーのローテーションやプレイタイムの配分、そして場合によっては戦術の変更も必要になってくるのかもしれない。

幸いにしてチームには前述のプレーヤーの他に堅実なプレーが持ち味のルンバ北山、パワープレーに強みを発揮するボードマスターまっきー、驚異的な臭覚でオフェンスリバウンドを拾いまくるキャプテン、ブラックタイガー山川のインサイドプレーヤーに加えてガードの両ポジションをこなすことが出来るマイクロビーンズ遠藤とスーパーボールあきら、 ロングレンジシュートが持ち味のジャックナイフ土利川、目立ちはしないが求められるプレーを確実に遂行してチームを助けるロールプレーヤーのグライダー蓮見、変幻自在なテクニックでディフェンダーを翻弄するマジック飛澤、そして1本のシュートで試合の雰囲気をがらりと変えてしまう事が出来るイエローマスタード菅野と煌くばかりの才能を持ち合わせている選手を擁しているがその座を蹴落とさんと挑んでくるライバルチームの挑戦を退け「より困難とされる」連覇を成し遂げる為には個々の選手は勿論、チームとしてもさらなるステップアップが必要不可欠だろう。

現実的な問題として仮に二人の主力選手が欠けると想定すると春季大会で見事MVPに輝いたチームの司令塔、トリックスターだいごへの負担の増大に加えて対戦チームからのマークは今以上に厳しいものになると予想されアナザーワールドたくに代わりガードポジションでのプレイタイムの増加が予想されるマイクロビーンズ遠藤、そしてスーパーボールあきらの攻守に渡るプレイの出来如何がチームの勝敗に大きく左右する事になるだろう。

またチームにはジャックナイフ土利川、イエローマスタード菅野の3Pスペシャリストがロースターに名を連ねているが前述のように二人合わせて約86%を占めた3Pシュート成功数も前回大会より減る事をある程度覚悟しなければならないので「よりリングに近く確実に得点出来る」ペイントゾーンを受け持つハリウッド雄介、ダイナマイトキッドあつし、ボードマスターまっきー、ルンバ北山、そしてブラックタイガー山川のインサイドプレーヤー達のさらなる奮闘無くして連覇達成は難しいだろう。

でも思い出して欲しい。春季大会に於いてオールディーズはキングサンズに敗れたもののエース、ミスターパーフェクト遠藤を欠きながらも、大会途中で負傷離脱したキケロ武田を失いながらも3勝を挙げ優勝を遂げたファイブファールズ戦も最後のワンプレーまで苦しめたことを、あるいは昨シーズン復帰したばかりのスーパースター、デリックローズを開幕直後に再びシーズン全休の負傷で失いながらもプレイオフ進出を果たしたシカゴブルズ・・・そう、これが「如何なる状況に追い込まれようが残されたメンバーで結果を出す」すなわち“チャンピオンプライド”ではないだろうか・・・

今夏の自国開催のワールドカップの準決勝でエース、ネイマールを、そしてチームのキャプテン、チアゴシルバを欠きドイツに7-1とまさかの大敗を喫したブラジル、10月末に開幕したばかりのNBAではケビンデュラント、ラッセルウェストブルックのチームの2枚看板が負傷離脱、苦戦が続くオクラホマシティーサンダーの例を見るまでもなくエース、あるいはキープレーヤーを欠いた戦いは困難なものなのかもしれないが連覇に挑むファイブファールズにとって秋季大会での戦いはチームとしての真価が、そしてチャンピオンプライドが問われるものになると筆者は予測する。


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