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Dleague LOOKINSIDE 2015

第73回 ―キングサンズは再び栄光を掴み取ることが出来るのか ―

最終日まで4チームが優勝の可能性を残すリーグ史上に残る激戦となった23年度秋季大会を制して以来、既に3年以上優勝から遠ざかっているキングサンズ。それでもそれが5回のリーグ制覇を成し遂げてきたチャンピオンプライドが成せるものなのか −2年前までは−相次ぐ選手の離脱や移籍により戦闘力が低下していく中でもこれまでの“経験値”や“したたかさ”によってリカバリー、2大会連続で準優勝と覇権争いに加わる健闘を見せてはいたものの昨年の春季大会では遂に最下位に転落、続く秋季大会でも4位と下位に低迷するとオフシーズンに一挙に3人の選手を迎え入れる大型補強を敢行し短期間のうちに戦力を飛躍的に向上させることに成功、瞬く間にリーグのトップコンテンダーとしてカムバック、昨年度は春季、秋季大会共に連続準優勝と再び優勝へ手が届く位置にポジションを上げてきた。今回は4年ぶり6度目となるリーグ制覇を目指す前回大会の戦いぶりを振り返ると共に数値の部分からこれまでの印象とは微妙に変貌を遂げつつある実像を検証、高い潜在能力を有する強豪チームの戦力分析を一緒に考えながら進めていくことにしよう。

26年度秋季大会
表1【戦績 3勝2敗】
11/24 #1 11/24 #211/29 #111/29 #212/6
セガブッダネオクラゲオールディーズ    FF
○54-49○71-50○55-48●45-81●47-51

表2【チームスタッツ1】
得点2P3Pフリースロー
53.4(3)17.0(2)4.6(1)5.6 (2)
55.0(4)19.2(4)3.2(2)5.0(2)
-1.6-2.21.40.6

表3【チームスタッツ2】
リバウンドアシストスティールブロック
23.8 (5)8.2 (5)5.8(2)1.8(2)
33.6 (6)9.2(3)4.2(3)0.2(1)
-9.8-1.01.61.6

*1試合当たりの平均値( )内の数字はそれぞれリーグ内における順位を表す

それでは例によって前回大会での彼らの戦いを軌跡を振り返ってみることにしよう。「覇権争いのポイントになるのでは・・・」と開幕前から注目の集まっていた大会のオープニングゲームとなった終盤までもつれたセガとの戦いに54-49で競り勝ち勢いに乗ったチームは続くブッダ、そしてネオクラゲも破り開幕3連勝、インサイドの要であるハイタワー西野を負傷で欠きながらも最高のスタートを飾りファイブファールズと並んでリーグの覇権争いにトップに立つと大会2日目の最終ゲームでやはりここまで負けなしの2連勝と −かつて激しい覇権争いを繰り広げてきた−オールディーズとの対戦を迎える事になる・・・しかしそこで彼らを待ち受けていたものは彼らと同じか、もしかすると彼ら以上に覇権奪回を目指してきた“チャンピオン”からの手荒い洗礼だった・・・

試合開始からオールディーズの怒涛の総攻撃の前に −それはまるでコーナーに追い詰められ一方的にパンチの連打を浴びせられダウン寸前のボクサーの如く−1Qで2-19と圧倒されてしまうとQを追うごとに得点差を拡げられ最終的には45-81と屈辱的とも言える36点差での敗戦を喫し「優勝争いからは一歩後退、既に気持ちも“切れて“しまっている」と思われていたのが迎えた最終日のファイナルゲームでこのチームが持つ −最後まで諦めない気持ちと“チャンピオン”にのみ宿るプライドを− ファイブファールズに、そしてリーグに知らしめることになる・・・

既に4連勝、フルメンバーが揃う盤石の構えでどこか −既に優勝は貰った・・・− ものと余裕すら感じられウォームアップ中には笑顔すら見えるファイブファールズに対し、中軸や期待の新人までも揃って欠場、40歳を超えるシニア世代のF山本と高橋水芭蕉、そしてRPGノブナガ、スノーマンてる、ベースラインマスターだいきのたった5人のベテランメンバーで戦うことになったキングサンズ・・・場内からは「ファイブファールズが勝つだろう・・・」「もう決まったな・・・」との声が会場のあちらこちらから聞こえてきていたが新調したブルックリンネッツ風のジャージーに身に纏った“5人の歴戦の勇士達“だけは決して勝負を諦めてはいなかった・・・

試合はファイブファールズが予想通り優位な展開でリードを保ちながら試合を進めていくもののキングサンズも粘り強く追走、一時は二桁差を付けられるものの21-30と9点差にまで詰め寄り前半を終えると第3Qに入るとじわじわと追撃、34-35と5点差まで得点差を縮めていくと迎えた最終Q残り3分、疲労や焦りからかミスが続くファイブファールズを遂に捉え41-40と逆転に成功、一時場内を騒然とさせるがファイブファールズの反撃の前に最終的には力尽き51-47と惜敗してしまうものの「一方的な展開になると思われていた試合」で驚くべきパフォーマンスを発揮したことは未だ記憶に新しいところだろう。

さてここまで彼らの前回大会の戦いぶりを振り返ってきて言えることは −彼らは大会を通じて−1度たりともベストメンバーで試合に臨めてないばかりか、−インサイドだけをみても190センチを超える二人のセンター、センセーション吉武はセガ戦、ブッダ戦の2試合のみ、そしてハイタワー西野は負傷により全試合欠場していた− むしろ「かなりの戦力不足状態」の中でも優勝を狙える“粘り強さ”と土壇場まで王者を追い詰める“勝負強さ”という“王者の条件“とも言える資質を既に持ち合わせていたことがおわかりだろう。

従ってこれまでの「正確なアウトサイドからの攻撃と強固なインサイドのディフェンス」のイメージがあるキングサンズの表2.3で記したチームスタッツの数値を漠然と眺めてしまうと“強み”であるはずのリバウンドで苦戦していることに“意外”と思われる方もいるかもしれないが大会を通じて「ほぼセンター不在」の状態で戦ってきたことを鑑みると「当然とも言える数値」であり、むしろリーグno.1の3P成功数はそのままにこれまでRPGノブナガやベースラインマスターだいきが個人タイトルを獲得した以外はさほど目立つことは無かった「平面的な敏捷性やディフェンスへの意識の表れ」の一つとも言えるスティールの数値を大幅に向上させていることに着目するべきで春季大会で二人のセンタープレーヤーが同時に出場するとなれば前述の「粘り強さ」や「勝負強さ」に加えて「敏捷性と守備意識」、そして圧倒的な「高さ」とチームは再びリーグを制覇するツールを着実に備えつつあると言えるのではないだろうか・・・

それではここでチームロースターを今一度おさらいしておこう。ファイブファールズ戦を戦い抜いた歴戦の勇士の5人に加えて2月の東京マラソンに於いて3時間16分台で走り切ったリーグトップクラスのスタミナを誇るスマートボーイ宮下、前回大会で途中出場の短いプレイタイムの中でキャリアハイの19得点を記録したハルクまこと、得点、チャンスメイク、タイトなディフェンス・・・既にチームに欠かせない存在になりつつある“ユニバーサルジョイント”ノブナガ、機動力、高さ、ブロックショットそしてロングレンジシュートと“センター”に求められる全ての才能を持ち合わせているセンセーション吉武、前回大会で久しぶりの出場を果たした“過去からの贈り物”ワイルド早田、そしてパーソナルトレーナーをつけて肉体改造に着手、10キロ以上の減量に成功しリーグ参戦以来最高のフィジカルコンディションで大会の臨むインサイドの大黒柱、ハイタワー西野と揃うメンバーは驚異であり、さらには欠場濃厚ながらチームに幾多の栄光を齎してきたハイフライヤーイチロー、ピンクアイバーソン、そしてゴルゴ藤樹のベテランメンバーも達も出場となれば与えられた役割を確実に遂行、有形無形に及ぶ様々な力をチームに与えることになるだろう。

しかしながら再びリーグ制覇を目指すチームに問題が無い訳ではない。前回大会のオールディーズに試合開始直後から圧倒されてしまったようにタイトなマンマークやアップテンポなゲームを仕掛けられると意外な脆さを露呈してしまう場合があり、またチームに中軸を務めるF山本、ハイタワー西野も既に40歳半ばに差しかかるのをはじめチームの高齢化も着実に進んでいるのでプレッシャーディフェンスを仕掛けられた時のゲームコントロール、そして年齢的な不安を抱える体力面を配慮した緻密な采配も再びリーグの頂に登りつめる為には必要不可欠な要素となってくるだろう。

最下位と言う名の海底に深く沈んでから約1年の時が経過、正に「機が熟した」状態で春季大会を迎えるキングサンズがライバル達を蹴散らし4年ぶり6度目となるリーグ優勝を遂げたとしても何ら驚くべきことではないと筆者は予測する。


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