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Dleague LOOKOISIDE 2015

第75回 −2014-15シーズン NBAファイナルを振り返る−

ファイナル史上初となる2試合連続となるオーバータイムにもつれ込んだ幕開け、カイリーアービングの負傷離脱とその穴を見事に埋めた“ドラフト外から這い上がった男”マシューデラベトバが最高の舞台で魅せたその秘められていたポテンシャルとオージースピリット、“サイレントジャイアント“モズコフの覚醒、JRスミスの憂い、ドレイモントグリーンの咆哮、イグダラの輝き、そして絶対の“KING“であることを、そして真のMVPプレーヤーであることを己自身のプレーで証明してみせたレブロンジェームスとステフォンカリー・・・40年ぶり4回目の王座を狙うゴールデンステートウォリアーズと2007年以来2回目のファイナル出場を果たし初優勝を目指すクリーブランドキャバリアーズというフレッシュなチームの対決となった2014-15シーズンのNBAファイナルはウォリアーズが粘るキャバリアーズを4勝2敗で退け幕を閉じた。今回は初戦から激闘に次ぐ激闘となったファイナルを振り返りながら彼らが”どのような心構えでこの大舞台に臨んでいたのか“を探ってみることにしよう。

Game1をオーバータイムの末惜敗、そしてレブロンジェームスに次ぐ攻撃の柱として期待されていたカイリーアービングが膝を骨折し残り試合の欠場が決定、 −キャバリアーズはプレイオフファーストラウンドでケビンラブを失ったのに続いてカイリーアービングをも戦線を離脱、”BIG3”のうち2人を欠いて残り試合を戦うことを余儀なくされてしまった時点で− 筆者もウォリアーズが4-0 、もしくは4-1でファイナルを制覇、シリーズは早々に決着が付いてしまうだろう・・・と予見していたのだが・・・・ところがどうだろう、オーストラリアからやってきた一人の若者の“限界を超えた”奮闘が予想だにしない“嵐”を巻き起こしてしまう・・・

片翼どころか2枚の羽根をも?がれて −シーズン序盤でアキレス腱を断裂したセンター、アンダーソンバレジャオを含めれば3人の中軸選手を失ってしまっていたキャバリアーズはカイリーアービングに代わり先発出場を果たした“オージー”マシューデロベドバが執拗に追いかけまわす気迫溢れるディフェンスでウォリアーズのエース、ステフォンカリーを封じ込めると共にオーバータイムの終盤でのフリースローを決める大活躍で再びオーバータイムにもつれ込んだgame2を制すると続く地元クリーブランド戻ったgame3、熱狂的な声援を送るクロッケンローンズアリーナのファンの前で平均40点近い得点とともに全試合トリプルダブル級のスタッツを残し「優勝を成し遂げる為にこの町に戻ってきた」“全てを担う”レブロンジェームスの獅子奮迅の活躍と既にgame2で魅せた強烈なインパクトで“シリーズの行方を握る”Xファクター“的存在になりつつあったマシューデロベドバが20得点とオフェンスでもステップアップし連勝、苦戦が予想されたキャバリアーズが2勝1敗とシリーズをリード、シリーズの行方が全くわからなくなるというよりはむしろ −シーズン序盤の迷走、緊急トレード、そしてチームの中核を成す2人のオールスタープレーヤーの相次ぐ離脱・・・度重なるアクシデントや不運にも怯む事無くその運命を受け入れ勇敢に立ち向かうクリーブランドの戦士達に − 勝利の女神はほほ笑みかけているようにも映り始めていた・・・

しかしgame4 、このゲームを落すと1勝3敗となりキャバリアーズに“逆王手”を掛けられてしまう正に“天下分け目の天王山と呼ぶべき”BIGGAME”でウォリアーズのコーチ スティーブカーはここで不動のセンター、アンドリューボーガットに換えてレギュラーシーズン、そしてこのポストシーズンを含めて全ての試合で6thマンを務めていたオールラウンダー、アンドレイグドラをスターターに起用する「スモールラインナップ」を選択、リバウンドやペイントゾーンで苦戦するのを覚悟の上、チームが持つ最大のアドバンテージであるスピードを活かす作戦で”勝負“に出る・・・

序盤こそ0-7とキャバリアーズにリードを許すもののチーム本来の持つスピードを活かしたアップテンポなゲームを展開、狙い通りに素早いパスワークから速攻とオープンショットを次々に沈め最終Qで引き離し103-82とこのシリーズ初となる二桁差で快勝、キャバリアーズに傾いていたシリーズの流れを手繰り寄せると続くgame5,Game6ではそのスピードへの対応で疲弊、疲労の色が隠せなくなってきたキャバリアーズを104-91,105-97で破り連勝、見事4勝2敗でファイナルを制し40年ぶりとなる王座に輝いた。

チームのエース、ステフォンカリーをはじめ”スプラッシュブラザーズ“の僚友、クレイトンプソン、今季チームの躍進を担った若手のドレイモントグリーン、そしてハリソンバーンズのスターターの活躍もさることながら2000年代初頭、クリスウェバー、ブラディディバッツ、マイクビビー、ペジャストヤコビッチらの活躍で一時代を築いたサクラメントキングスに於いてスターターと遜色のない活躍を見せたジョンバリー、ボビージャクソン、ローレンスファンダーバーグ、ヒドターコルー、スコットポラード、そしてジェラルドウォーレスの通称“ベンチモブ”と呼ばれていた最強のリザーブメンバー達を彷彿させるような活躍を見せたショーンリビングストン、リーアンドロバルボサ、マリーススペイツ、フェスタルエジーリ・・・そして2回のオールスターゲームの出場を誇るベテラン、デビッドリーも短いプレイタイムの中でもその持ち味を存分に発揮、前任のコーチ、マークジャクソンが育て上げた若手選手達の才能と自信をさらに昇華させるとともにベテランプレーヤーの経験、そしてリーダーシップをバランスよく融合させたスティーブカーの1年目とは思えない見事な采配、才能ある選手を次々に獲得したフロント、そして優勝を待ち望んでいたベイエリアの熱狂的なファンのサポートをも含めチームに係わる全ての人達で勝ち取った素晴らしい優勝だったと言えるだろう。

特にgame4以降スターターに抜擢されレブロンジェームスへのディフェンスと共にオフェンスでも見事な活躍を見せチームの優勝に大きく貢献、ファイナルMVPに輝いたアンドレイグドラ、−彼の非凡な能力はそのスタッツからでは窺い知ることが出来ない− (以前このコラムでも彼の事を少し触れているので合わせて読んで頂きたい)そして先にも触れたがシーズン初めの故障で出遅れチームのローテーションメンバーから外されポストシーズンに入ってからもほとんど出場機会が無かった状況の中で−いついかなる場面で起用されてもチームの力になれる−“準備”していたデビッドリー・・・この二人のベテランの試合に挑む姿勢は見事の一語、正に真のプロフェッショナルの仕事と言えるだろう。

また惜しくも初のファイナル制覇はならなかったものの“KING”の称号に相応しい大車輪の活躍を見せたレブロンジェームスを始めシリーズを通じてリバウンドに飛び込みボールに喰らい付いてたトリスタントンプソン、デラベドバ同様、この檜舞台で己の才能を証明して見せたティモフェイモズコフ・・・そして中軸選手が怪我で相次いで離脱してしまう絶対的な不利な状況下にありながらも残されたメンバーが戦いの中でステップアップを遂げ最後まで諦めずに奮闘を見せたクリーブランドキャバリアーズもまた“勝者”と呼ぶに相応しい素晴らしい対戦相手であった・・・

世界最高峰のリーグであるNBAと我々がプレイするローカルバスケットボールではリーグの規模、知性、経験、体格、才能、技術・・・全ての分野に於いて全く比較にはならないのかもしれないが −それでも彼らがシリーズを通じて示してくれた− レブロンの覚悟、デビットリーとイグドラが示した準備の大切さ、デロベドバの才能や体格のハンディを跳ね返す気迫、ウォリアーズのリザーブメンバーの自信、そして中軸選手を欠こうとも怯む事なく勇敢に戦いに挑んだキャバリアーズの最後まで諦めない姿勢・・・その心構えの数々はきっと我々がプレイするレベルのバスケットボールにでも通じることがあるだろうしそれを見習い取り入れる事は間違いなくプレーヤー自身の、そしてチームの成長に繋がることだろう。


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