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Dleague LOOKINSIDE 2018
第113回 ― 30年度Dリーグ秋季大会 戦力分析 ―
【再び頂点を目指すファイブファールズ】
前回大会開幕からブッダ、そしてオールディーズに連敗、大会初日目にして優勝争いから脱落するも下を向くことなく“現在のチームの現実を直視”するとここからセガ、ネオクラゲ、そしてキングサンズを全て二桁の得点差をつけて撃破し3連勝と“秋季大会に繋がる”であろう“いい形”で大会を締めくくったファイブファールズ。
来たる秋季大会では4年ぶり4度目の優勝を目指す戦いとなる。
今回は“栄光の3連覇”直後に緩やかな後退局面に突入したのか、優勝争いに絡むことなく中位から下位の狭間を彷徨うファイブファールズの前回大会での戦いぶりを振り返るとともに主たるチームスタッツのデータを検証、時期大会の課題を探っていく事にしよう。
まずは前回大会での戦いぶりと振り返ってみよう。
先にも触れたようにブッダには41-57、オールディーズには52-61と −互角に戦い射程距離内に捉えた局面もあったが −“2強”の牙城は崩せず連敗、この時点で優勝の可能性はほぼ失うものの“これがチャンピオンプライド”を持つチームの成せる技なのか、前回大会準優勝のセガを58-47で破り大会1勝目を挙げるとここから−ディフェンディングチャンピオンのブッダを最終Qで完封、鉄壁のディフェンスで葬り意気上がるネオクラゲを試合開始から圧倒、52-40で破ると最終戦でも難敵キングサンズを56-44で撃破、素晴らしいエンディングで大会を締めくくった。
次に前回大会に於ける1試合当たりの各部門でのチームスタッツの数値を確認してみることにしょう。
【30年春季大会 4位 3勝2敗 勝点 11】平均得点:51.8 C 平均失点:49.8 A 得失点差:+2.0 C リバウンド:26.6 C アシスト:12.0 @ スティール:3.8 D 3P成功数:4.6 A(○は順位)
“4位”らしくスタッツもそれなりの数字が並んでいるがそれでもリーグ1位を記録したアシスト数や同じく2位を記録した3P成功数、そして平均失点は3連覇を成し遂げた時の大きな武器であったディフェンス、そしてそれぞれアシスト王、3P王のタイトルを獲得したトリックスターだいご、ダンディカズの活躍を証明しているものだろう。
彼等はタイト且つ統制の取れたディフェンスでボールを奪取、素早いパスワークから速攻、あるいはオープンショットで得点を重ねていく攻撃スタイルが基本になっていてそれはダンディカズ、トリックスターだいご、ソレイユぴな、BS三野宮、ミートボールあきら・・・ガードあるいはアウトサイドプレーヤーが得点上位にランクされている事実でも明らかであり、現在の位置からポジションアップ狙う、そして前回大会で敗れた“2強”のブッダ、オールディーズを倒しリーグの“頂”を目指すのであれば −当然ながらアウトサイドからの攻撃は警戒されるので− ダイナマイトキッドあつし、ボードマスターまっきー、故障明けのハリウッド雄介、ブラックタイガー山川、そして前回大会不本意な出来で雪辱を期すルンバ北山のインサイドプレーヤーの活躍がチームの命運を握っているだろう。
それではここで覇権奪回、そして4度目のリーグ制覇を目指すチームロースターを確認しておこう。
チームのコントロールタワー、前回大会アシスト王に輝いたトリックスターだいご、往年のキレをスピードを取り戻しつつあるかつて2度の得点王に輝いたキャリアを持つBS三野宮、パワーとスピードを兼ね備えたコンボガード、今大会限定でa.k.aスーパーボールから変更となった“ミートボール”あきら、正確なミドルジャンパーとスピードが武器のウッドペッカー勝田、勝負強さを健在、クラッチシューターのマイクロビーンズ遠藤、一発のロングレンジでコートの雰囲気を一瞬で変えてしまう男、イエローマスタード“ストーム”菅野、力強いリバウンドでチームを支えるボードマスターまっきー、リバウンドの“吸引力”がパワーダウンしたのか、、、前回大会不調に泣き復活を期すルンバ北山、前回大会3P王に輝いたロングレンジシューターのダンディカズ, オフシーズンに例年になく練習量を増やし抜群の仕上がりを見せているダイナマイトキッドあつし、正確なロングレンジシュートと広いコートビジョンを持つチームになくてはならない存在のソレイユぴな、オールラウンドプレーヤーのピンクパンサーじゅえり、堅実なプレーが持ち味のグライダー蓮見、変幻自在のムーブで味方をも欺くマジック飛澤、これに復活が待たれるパワープレーを正確なミドルジャンパーを兼ね備えたハリウッド雄介、一撃必殺のシューター、ジャックナイフ土利川、そしてベテランのリバウンドスペシャリスト、ブラックタイガー“バンテリン”山川とお馴染みのメンバーが顔を揃えていて動向が不透明なシルキースムース松井以外はメンバーに大きな変動はない。
3度の優勝経験、各ポジションに揃う才能あるタレント、前回大会での素晴らしい締めくくり・・・彼等は今大会でも優勝争いに加わってくるポテンシャルを持ち合わせている事は疑いようがないが −しかしながらその一方で−“2強”のブッダ、オールディーズにはここ3大会に於いて全く歯が立たず敗北を喫している現実、またリーグにまことしやかにながれる −「チームの中心選手、あるいは主力メンバーの平均年齢が38歳を過ぎると緩やかな下降曲線に突入する“Dリーグ38歳限界説”の入口に足を踏み入れようとしている事を併せ考えると“優勝争いには加わるものの残念ながら頂点には届かない”と予想するが、もしこの予想を覆し、再びリーグの頂に辿りつく為にはオフシーズンに“本気を汗を流してきたか”を自らに問い、そしてかつて“全員で肩を組み、声を出しながらスウィングして試合前のハドルを組んでいた3連覇当時の火傷をするような“熱量”をチーム全員で取り戻すことだろう。
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