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Dleague LOOKINSIDE 2019
第131回 ― 2019年度Dリーグ春季大会 ―
【大会最終日の注目カード第2試合オールディーズ対ネオクラゲ】
−両雄、2試合、64分間を戦うもその差は僅か1点−
ブッダに敗北を喫するも2勝1敗と優勝争いに踏みとどまっているディフェンディングチャンピオン、オールディーズとここまで無傷の3連勝を飾り2年半ぶり5回目の優勝に向けて快走を続けるネオクラゲが激突する大会最終日の第2試合は昨年の春季大会では60-60と痛み分け、そして記憶に新しい秋季大会ではラストポゼッションでスマイリーアサシンかおるが鮮やかにフローターショットを決めて土壇場でオールディーズが逆転勝ちと昨年は2試合に渡って僅差の鬩ぎあいを繰り広げている事を鑑みても今大会も同様に1点を争う激しい戦いになる事が予想される。
オールディーズはここまで1試合平均14点・3リバウンド・2アシスト・0.6スティールを挙げているスマイリーアサシンかおる、同じく12.6点・2.3リバウンド・2アシスト・1スティールの数字もさることながら広いコートビジョンから繰り出す鮮やかなアシストパスで“数字以上”の存在感を見せているヒュードロクーペ荒井の“チームの未来を担う2人が攻撃を牽引しているチーム”に思われがちだが、毎試合ぶれる事なく攻守に安定した活躍を披露、チームになくてはならない存在のミリオンダラー浅田、ここぞ!という場面で伝家の宝刀、スワンスリーをヒット、今大会もベテランらしい勝負強さが光る前回大会でMVPに輝いたスワン佐々木、強固なリバウンドとブロックショットでチームのデイフェンスの要となっている頼りになるリムプロテクター、ガリバー岡野、彼をフリーにすることはあまりにも危険なクラッチシューター、ベイビーガソル三寺、ペイントゾーンで数値には計ることが出来ない泥臭いプレーでいい仕事を見せているキケロ武田、そしてこれまでとは違う形でチームを支える事を選択したミスターパーフェクト遠藤をはじめとするお馴染みの百戦錬磨のベテランメンバーも健在、逆転優勝、そして大会連覇に向けて「先行逃げ切り」、「堅守速攻」の伝統のチームスタイルを最大限に生かし「やや試合の入りに難がある」ネオクラゲの虚を突いて試合開始からスパークを掛け前半で大量リードを奪いそのまま押し切りたい。
それに対して「全ては練習にあり」そして「全員で勝つ」を標榜、大会を重ねるごとに階段を一段一段と登ってきたネオクラゲは前回大会より攻守共に進化を遂げ、ここまで3試合を終えて平均得点62.3 平均失点47.6得失点差+14.7はいずれもリーグトップの数値を記録、これは平均得点54.0 平均失点48.0 得失点差+6のオールディーズを大きく凌駕、さらにはメンバー全員が明確な役割を持ち、「個人の能力差に関係なく全てのメンバーが得点に絡む」事が出来る、緻密なベンチワークがもたらす組織化されたチームプレーとも相まって、 −それは今大会“勝敗が既に決したガベージタイム”ではない“真剣勝負”の時間帯で出場を果たした13人のメンバー全てが得点を決めている事実が何よりもそれを証明している− これまで劣勢時に散見した「個」、あるいは「我」の力で強引に局面を打開しようとするシーンが大幅に減少、またブッダ戦、キングサンズ戦のように前半で二桁のリードを奪われても後半で逆転、一気に突き放す事が出来る自信と粘り強さ、そして爆発力をも兼ね備えているのでオールディーズが試合開始から仕掛けてくるであろう波状攻撃に対して出来るだけ離されずに前半を終え、得意とする後半から攻守のギアをシフトアップ、一気に勝負を賭けたい。
最後に両軍の勝負の行方を握るキープレーヤーを1人ずつ挙げるとするならば、オールディーズはやはり若きエースのスマイリーアサシンかおる、前回大会では平均26,2点、3.6リバウンド3.8アシスト1.8スティールを記録、“MVP”級の活躍を披露しチームを牽引、優勝に導く原動力となったが今大会では前述のように得点、アシストをはじめ各部門の数値を大きく落としてしまっているので好調ネオクラゲを倒す為には彼本来の活躍がチームにとっては必要不可欠、“大一番”での奮起を期待したい。
一方のネオクラゲはチームの司令塔、そして推進力と“ハンドル”と“エンジン”の二つの役割を担うプレデター黒田、前々回大会、前回大会での対戦で負った決して脳裏から消え去る事はない悔しい二つの傷跡を糧に、高さや体格、そして幾多のチャンピオンシップゲームを戦ってきた経験値で優位に立つ“絶対王者”オールディーズに対し平面的なスピードでのアドバンテージと月日をかけてチーム全員で積み上げてきたハーフコートバスケットボールを駆使する巧みなゲームメイクでチームを優勝に導きたい。
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