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2024年渋谷区秋季大会 男子シニア50 1回戦


サンライズシニア戦を前に恒例の写真撮影に応じるタイムトンネル50。前列左からDG浅井、AK、ナイト足達。後列左からSS石川、ホイッスル島田、ストロングゼロ“スリムビューティー末次、バーグ後藤、ビルマ”メルティ“今市。

prologue

1969年、前身の読売サッカークラブとして創立されたベルディ川崎(現:東京ベルディ)…
1993年5月15日、jリーグが開幕すると開幕戦で横浜マリノス、そして続くJEF市原に連敗、ファーストステージでの優勝は逃してしまうが“カズ”三浦知良、ラモス瑠偉、北沢豪、武田修宏、柱谷哲二、都並敏史の当時の日本代表メンバーの主力を擁するチームはセカンドステージを制覇、続くJリーグチャンピオンシップでもジーコ率いる鹿島アントラーズを破り初代王者に輝くと続く1994年シーズンも制覇、2連覇を果たすもののカズのイタリア、セリエAのジェノアへの移籍、出場機会を失いつつあった武田修宏のジュビロ磐田へのレンタル移籍やエメルソンレオン監督と衝突して退団したラモス瑠偉、そして契約内容の不満からチームを去ったビスマルク等、主力メンバーの相次ぐ退団で戦力の低下を招くと戦績は緩やかな下降曲線に突入してしまうと再び上昇気流の乗る事なく遂に2005年、かつて栄光に包まれ一時代を築いた名門チームはJ2へ降格、チームは“冬に時代”を迎える事になる…

2007年に結成されたミステリーゾーンをルーツとして続くミステリーゾーンXの進化系として2016年に誕生したタイムトンネル。

初参戦となった2016年春季大会で3位、続く秋季大会では準優勝とあと一歩…のところで優勝は逃すものの、想定を上回る順風満帆なスタートを切り、“それほど遠くない未来に優勝に手が届くか…”と思われたが、選手の離脱、退団、選手の高齢化の影響からか、その後は大会を重ねるごとにペースダウン、ここ数年は優勝争いに加わるどころか1回戦、もしくは2回戦敗退が続いている…

今回は2024年渋谷区秋季大会男子シニア50一回戦、サンライズシニアとの激闘の模様をお伝えしよう。



2024年9月15日(日)秋季大会シニア50  1回戦
対サンライズシニア

スコアリングリーダー、バッドマウス武藤を欠く中で始まった試合はバーグ後藤がパワープレーで得点して先制、タイムトンネル50が幸先のいいスタートを切ったか…と思われたがサンライズシニアは素早いトラディションオフェンスからタイムトンネル50のゾーンディフェンスの隙を見逃さず速攻とミドルジャンパーで4連続得点、8-2とタイムトンネル50をリードして試合を優位に進めていく…

しかし残り5分、タイムトンネル50はバーグ後藤のボーナススローに続いてSS石川がドライブとショートジャンパーで連続得点、サンライズシニアとの得点差を縮めていくがサイズを活かしたパワープレーとボーナススローで小刻みに得点、その差は中々縮まらない時間帯が続いていくが残り2分、タイムトンネル50はバーグ後藤からパスを受けたナイト足達がフリースローレーンやや左のポジションからミッドレンジをヒット、すると続くボールポゼッションで右サイドに展開していたビルマ“メルティ”今市が巧妙なシュートフェイクでディフェンダーを棒立ちにさせると左にワンドリブルを入れて鮮やかなステップバックミドルジャンパーをヒット、11-16と先行するサンライズシニアとの得点差を5点にまで縮めて第1Qを終える。

続く第2Q,5点のビハインドを背負うタイムトンネル50はDG浅井のパスを受けたSS石川が左ウイングから続け様にミッドレンジをヒットし連続得点、さらには敵陣左サイド、サンライズシニアベンチ前でビルマ“メルティ”今市が“静かな男が魅せる熱いプレー”でルーズボールに飛び込みボールを奪取、繋いだボールをSS石川がドライビングレイアップで得点、瞬く間に17-16と逆転に成功、サンライズシニアペースで進んでいた試合の流れを手繰り寄せる事に成功する…

さらにはチームの司令塔、DG浅井がサンライズシニアのゾーンディフェンスの隙を突いて的確なパスでゲームメイク、ゴール下でフリーになっていたバーグ後藤に“ディフェンダーの手が届かないループパス”を送るとサンライズシニアは堪らずファール、バーグ後藤がボーナススローを沈めると続いて左ベースラインからエンドライン沿いにカットしたビルマ“メルティ”今市に“このタイミングしかないピンポイントパスを送りリバースレイアップをクリエイト、さらにはストロングゼロ”スリムビューティー末次がゴール下とミドルジャンパーで連続得点、24-16と8点差にまでリードを拡げて試合を優位に進めていく…

しかし残り3分、二桁差近い大量リードからか、“やや緊張感が薄れてきてしまったのか”タイムトンネル50はディフェンスのインテンシティがやや低下、そして第1Qにも散見した緩慢なディフェンスの戻りをサンライズシニアに突かれてロングレンジとミドルジャンパー、そして相次いで速攻から連続得点を許してしまい見る見る得点差を詰められてしまうと残り2分、久しぶりに渋谷区大会の出場を果たしたホイッスル島田がボーナススローとゴール下で得点、27-25 の2点差でこのQは終わるのか…と思われたがサンライズシニアはラストポゼッションでミドルジャンパーが外れたボールに素早く反応、オフェンスリバウンドをもぎ取るとそのままボールをゴールに捻じ込み両者譲らず27-27の同点でハーフタイムを迎える。

第3Q,タイムトンネル50はDG浅井がミドルジャンパーをヒットするも第2Q後半の反撃ムードをそのまま持ち込み勢いを継続させているサンライズシニアはまたしても“ディフェンスの戻りが遅れ気味のタイムトンネル50のディフェンスの虚を突いて連続速攻とゴール下で再び逆転に成功、試合の主導権は再びサンライズシニアに握られてしまう…

残り4分、シュートの精度、そしてシュートセレクションに難があり得点がピタリと止まってしまったタイムトンネル50だがSS石川のバンクショットに続いてバッドマウス武藤を欠く中、攻守でペイントゾーンで奮闘を続けるバーグ後藤がパワープレーで得点、さらにはナイト足達、SS石川が相次いでミドルジャンパーをヒットし36-35と再びタイムトンネル50が逆転に成功、試合は1点差の攻防が続く中、勝負を決する最終Qに突入していく…

最終Q、再逆転を狙うサンライズシニアはミドルレンジ、ペイントゾーンでのパワープレーを仕掛けてくるがタイムトンネル50は身体を張った懸命なチームディフェンスでこれを阻止すると“ほぼ休みなく出場を続け体力は限界に近づいている筈”のバーグ後藤がこのクラッチタイムで値千金のブロックショットが炸裂、すると続くボールポゼッションでパワープレーとボーナススローで得点さらにはSS石川のゴール下に続いて残り2分、ここまで当たりが来なかったAKが左ウイングやや後方からロングレンジをヒットし43-35とリードを8点差にまで拡げると最後まで諦めることなく攻撃を仕掛けてくるサンライズシニアの反撃を懸命なチームディフェンスで凌ぎ切り勝負あり、タイムトンネル50が44-41でサンライズシニアに競り勝ち2回戦進出を果たした。

Epilogue

離れていくスポンサー、親会社である日本テレビの37年ぶりの赤字転落による大幅な予算削減により戦力低下は否めないチームは ―それでもこれが歴史と伝統の底力なのか− 2008年、チームのOB、ラモス瑠偉監督体制2年目にして待望のJ1復帰を果たすが1シーズンでJ2降格の憂き目に合うとそこからJ3陥落危機を経験するなど長らく苦闘が続いていく…

しかし16年ぶりに2024年シーズンにJ1復帰を果たすと同じくJ2から昇格してリーグ戦の首位を快走するFC町田ゼルビア程のインパクトはないものの、低予算、限られた戦力から“1シーズンでJ2に降格するのでは…”との声が聞こえてくる中、幾多の栄光と辛酸を知るグリーンのユニホームを身に纏うチームは11勝8敗11分け 勝点44(2024年9月15日現在)の6位と戦前の予想をいい意味で覆す健闘を見せている…



ベンチから出場ながらステップバックシュート、リバースレイアップ、そして気迫のルーズボール奪取でチームの勝利に大きく貢献したビルマ“メルティ”今市。

バッドマウス武藤を欠く中、サイズで勝るサンライズシニアに対し攻守で奮闘、勝利の立役者になったバーグ後藤。課題のゴール下のフェイクモーションも試合を重ねるごとに完成度を高めてきた。


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