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Dleague LOOKINSIDE 2017

第93回 ― 29年度Dリーグ春季大会 戦力分析:ファイブファールズ編 ―

【“岐路”に立つファイブファールズはどこへ向かうのか】


1984年の欧州選手権で初優勝、そしてワールドカップでもスペイン大会(1982)、メキシコ大会(1986)で連続ベスト4にチームを導いた“将軍”ミッシェルプラティニが引退、“長い低迷の時代”に喘いでいたフランス代表に次世代を担うスーパースターが出現、暗闇の中に一筋の光が差し込める・・・その“救世主“の名前はジネデューヌジダン・・・

彼に率いられ息を吹き返したチームは1998年、自国開催のワールドカップフランス大会で初優勝を飾ると続く2000年の欧州選手権をも制覇、そして世界チャンピオンとして挑む2002年ワールドカップ日韓大会でも優勝候補の筆頭に挙げられたフランス代表が“黄金時代”を形成、彼等の国家「ラ、マルセイエーズ」の歌声と大歓声がスタジアムを包みこんでいく・・・と予想されていたが大会直前のテストマッチでエースのジダンが負傷、チームに突如として暗雲が立ち込んでしまう・・・

エース“ジズー”を失ったフランス代表は開幕戦で“格下”のセネガルに0-1でまさかの敗戦、すると出鼻を挫かれたチームは1勝すら出来ずに1次リーグ敗退の憂き目にあうと続く2004年の欧州選手権でも準々決勝で伏兵“ギリシャ”に敗れ、ジダンを始めとするチームに栄光を齎せた“英雄“達が次々に代表からの引退を表明、一つの時代が終わりを告げてフランスは再び“長い低迷の時代”が訪れてしまうのか・・・と思われたが2006年ワールドカップドイツ大会では代表復帰を果たしたジダンやリリアンテュラム、クロードマケレレのベテランメンバーが再びチームを牽引、決勝でイタリアに敗れたものの準優勝とレ・ブルー(Les bleus)はかつての輝きを取り戻した・・・

前回大会、開幕を飾るオープニングゲームでセガに47-57と快勝、順調な滑り出しを見せたと思われたファイブファールズに水面下で力を蓄えていた“ダークホース“キングサンズが試合開始直後から奇襲攻撃とも言えるアウトサイドからの絨毯爆撃を敢行、第1Qで13-31と大差を付けられるとそのまま49-76で敗戦、続く大会2日目でも”新生“ネオクラゲに44-43と競り負け −彼等が描いていたであろう”覇権奪回“へと続く道程はここで終わりを告げた−

2012年秋季大会からリーグに参戦以来、常に優勝争いに加わり2014年秋季大会で遂に“絶対王者”オールディーズの6連覇を阻止、初優勝を飾るとそこからリーグ3連覇を達成、新たなリーグの盟主となるか・・・と思われたが2016年春季大会で再びオールディーズにその座を譲ったチームはその後優勝争いに加わるどころか下位チームに足元を掬われる試合が目立つようになり、前回大会では遂にチーム史上初となる1勝3敗の5位に転落、このまま時の流れに身を委ね、過去の“栄光の時代”を美しい思い出として緩やかな下り坂をゆっくりと歩んでいくのか・・・ −それとも− ネオクラゲのように光が差し込む事のない暗闇の中から汗にまみれ、泥水をすすりながら再びリーグのトップコンテンダーに這い上がるのか、今大会は彼等にとって正に“試される大会”となる。

まずは覇権奪回、そして4度目のリーグ優勝を目指すチームロースターを今一度確認しておこう。

鮮やかなパスワークでチームメイトに得点機会を演出するとともにフィニッシャーとしての得点能力を兼ね備えるチームの司令塔を務めるトリックスターだいご、豊富な運動量でチームのダイナモの役割を担うスーパーボールあきら、インサイドプレーヤーとしては小柄ながらリバウンドとディフェンスで奮闘、そして高確率のバンクシュートを併せ持つボードマスターまっきー、目立ちはしないもののミスの少ない安定感のあるプレーでチームを支えるルンバ北山、そしてロングレンジシュートとパワープレーを兼ね備えたダンディカズがスターターを務めると予想され、これに勝負強いロングレンジシュートとスピードを誇るマイクロビーンズ遠藤、切れ味鋭いカミソリドライブと正確なミドルジャンパーが持ち味のBS三野宮、一撃必殺のロングレンジシューター、ジャックナイフ土利川、チームメイトも欺くトリッキーなパスと小柄ながら幻自在なステップワークでディフェンダーを?い潜り得点を奪う事の出来るマジック飛澤、そしてチームno.1の破壊力を持つロングレンジシュートを持つムードメーカー、イエローマスタード菅野のバックコートと自身の身体の幅を活かした力強いパワープレーに加えてここのところでミドルジャンパーの精度を向上させてきたダイナマイトキッドあつし、腰痛からの復帰を目指す“オフェンスリバウンド”スペシャリスト、ブラックタイガー山川、ブランクを取り戻す為に急ピッチで調整を進めているハリウッド雄介と揃うフロントコートと3連覇を成し遂げた栄光を知るメンバーは健在、これに前回大会は欠場したリーグのスーパースター、アナザーワールドたくと数名の新メンバーが加わるともなれば質、量ともに申し分なく、間違いなく優勝争いに加わってくるだろう。

しかしながら王座から退いた以後、3大会全てで成績が下降し前回はオープン参加となったブッダを除外すれば“実質最下位”に沈んだ現実を鑑みれば彼等に問題がない訳ではない。

リーグ3連覇を達成した中心世代が38歳から40歳に差し掛かろうとしる今、仮に大会展望で指摘した歴史人口学に基づく仮説が正しいものならば、彼等は正に緩やかな下り坂の目の前に立っている事になり、年齢からくる衰えは技術面や体力面よりは反射神経や動体視力に顕著に現れる傾向にあると言われている・・・

世界最高峰のバスケットボールリーグのNBAの平均FG確率が約46%、昨年9月に開幕したBリーグのそれが約43%という現実を考えると我々がプレーするローカルバスケットボールでの平均FG確率は3割をも下回ると予想され、その観点から考えればリバウンドやルーズボール・・・すなわち“ニュートラルボールやいわゆる球際での争いを如何に制するか”が勝負の行方を左右する大きなファクターの一つと考えれば現在中軸を担うベテランからチームの未来を担う若手へと徐々にシフトを意識した戦い方が必要になってくるのではないだろうか・・・

次にこれは以前からこのコラムの中で再三に渡って指摘をしているが −彼等はサッカー日本代表と同じように− ノーマーク、ワイドオープン、そしてイージーバスケットを演出する、いわゆる“崩し”を作り出す事に関してはリーグno.1とも言える技術やシステムを持ち合せているが“肝心のフィニッシュの場面で“クリアバスケットの状態での信じられないようなミスや“ここぞ”あるいは“勝負所”という場面でオープンショットを決められないシーンが多々散見するのでこの課題にも引き続き取り組んでいかなければならないだろう。

そしてその一方で“意外”に聞こえるかもしれないが“崩し”が得意であるはずの彼等が実は前回大会で“対戦相手からのアシストで最も失点を許している”一番崩されている“チームだったと言う現実も付け加えておこう。

また彼等が3連覇を達成した主たる要因が強固且つ安定していたチームディフェンスによって成し遂げた事を忘れてしまったのか、前回大会での平均失点はリーグ最低の59.25点を記録、また平均得点でもリーグ4位の52.25点に終わり、その得失点差はリーグ最低の-7点のデータを鑑みれば彼等が最下位に沈んだ事は“自明の理“とも言えるだろう。

最後にここまで書き記した事を整理すると「3連覇を成し遂げたメンバーは未だ健在でリーグ優勝を狙える戦力を維持しているものの成績だけが年々降下しているチーム」という評価が筆者が彼等に下した最終的な“判決”だ。

果たしてこの“判決”の要因が大会展望で述べたDリーグにおける歴史人口学の仮説から来るものなのか、あるいは彼等がもはやチャンピオンとしてのプライドや勝負への情熱を失ってしまったからなのか、それともその判決を覆す“何度倒されようとも諦める事なく立ち上がる”真の勝利者”なのか・・・その答えはもうすぐ明らかになる事だろう。


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