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Dleague LOOKINSIDE 2011 #9
- 堅実な補強で安定感を手に入れたブッダ -
高校時代に都大会優勝、そして全国大会出場の経歴を持つアンセルフィッシュで堅実なプレーが持ち味の39歳の新人、スムーズ和田を加えた新体制で挑んだ東日本大震災チャリティトーナメント2011を1勝1敗の5位とまずまずの成績で大会を終えた新生ブッダ。
彷徨いもがき続けた迷走の道程にようやく希望の光が差し込んできたようだ。川崎マリエンでの2試合の戦いぶりを振り返ってみるとレギュラーPGの鎗田を怪我で欠いた初戦のネオクラゲ戦は前半まで互角の戦いを見せていたが後半に入るとミスの連発から自滅、集中力が途切れて敗れはしたもののこの日がデビュー戦となったスムーズ和田は「今日がチーム合流初戦とは思えない程」の息のあったコンビネーションプレーを随所に披露、続く30日の5位決定戦は36ERSの棄権により急遽リーグ選抜との対戦となったが負傷が癒えた司令塔のイッコー槍田も復帰、ターザン押切のスピードを活かした速攻やバター梅津とバラクーダ月村のインサイドプレーでリーグ選抜を終始圧倒し86−44と一蹴、次期大会に向けて試合を重ねる度に加速度的な進化を見せるチームの仕上がり具合にコートサイドから戦況を見つめるスッダ杉岡の口元からも思わず笑みが
こぼれ確かな手応えを感じているようだ。
各チームとも1ヶ月以上に渡る練習自粛の影響で万全のコンディションにはほど遠く、また今回はトーナメント戦なので各チームの消化試合数も異なるのであくまで参考ではあるがアシスト部門(5位)以外は平均得点、3P成功数、リバウンド数、スティールと主要部門で全てリーグ2位の記録を残している事実はこのチームが覇権を争う上位チームと十分渡り合える実力を秘めている一つの証明と言えるだろう。
またこれまで「迷走の幌馬車」と揶揄され「自らの手で勝利を手放す」場面が往々にして見られていたが「勝ち方を知っている」スムーズ和田が齎すであろう「勝者のメンタリズム」の浸透により試合を重ねるごとに自滅する場面は減少する事も予想され対戦するチームはこれまで以上に彼らに敬意を払い十分な警戒が必要になってくるだろう。
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