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Dleague LOOKINSIDE 2012
第18回 "真剣さ"が問われるシーズンとなるブッダ
リーグ加盟4年目を迎えた昨シーズン、彷徨い、そしてもがいてようやく見出した正しい道程を歩み始めたと思われたブッダ。強豪を、あるいは優勝候補と呼ばれたチームをあと一歩のところまで追い詰める戦いを見せるも結果的には東日本大震災チャリティートーナメント:(1勝1敗)5位、春季大会:(1勝3敗)最下位 秋季大会(4敗)最下位と成績は大会を重ねるごとに下降を続けまたしても不本意な成績でシーズンを終えた。今回は「何故ブッダがあと一歩で勝利を逃す、競った試合を勝ちきる事が出来ないか」を過去の試合の1シーンをふり返りながら探っていくことにしよう。
セガ、オールディーズ、キングサンズ・・・複数回のリーグ優勝を誇る強豪チームにブッダはこれまで幾度と無く互角の戦いを繰り広げ土俵際まで追い詰めるのを目撃しているには筆者だけではないだろう。
しかしながら23年度秋季大会でのキングサンズ戦に象徴されるようにー彼らは残り30秒を切った51−51のイーブンの時点でボールを保持し優勝候補に挙げられている強豪から、かつて一度も勝てていない相手に勝つチャンスを持っていたにも係らず自らの手からその権利を放棄してしまうようなプレーをしているように筆者の目には映ってしまう・・・
シュートセレクション、不用意なファール、不可解な選手起用、そして集中力を欠いたネットを揺らすことのないフリースロー・・・その原因は選手各々の技術た体力面ではなく彼らの”心”精神面に問題があるのでは無いだろうか・・・
かつて「迷走の幌馬車」と揶揄されたチームとしてのまとまりの無さを指摘されてはいたがそれは新調された鮮やかなユニホームに象徴されるように既に解決されメンバー全員が同じ方向へ歩みを進めていると思われていたが秋季大会の彼らの動向を見ているとまたしてもメンバー内で微妙な”気持ちのズレ”が生じそれが勝負所や土壇場の場面で最も大切な”チームが一つになる”すなわち一体感に欠けていることが勝利を逃し続ける大きな原因の一つになっているのではないだろうか・・・しかしながら新たに始まるシーズンに向けて明るい材料がない訳ではない。
夏に流した多くの汗を無駄にする事なく自らの成長をプレーで証明しリバウンド王に輝いたバター梅津、高いオフェンス能力でチームの攻撃の核となったピエロ西村とポイントフォワード的なプレーでそれまでなかった安定感をチームに齎したスムース和田の3人が来季のチームの核となることが予想され、これにチームの司令塔を務めるイッコー槍田、安定したシュート力を持つデール江花、リバウンドに強いバラクーダ月村、リーグトップクラスの運動能力を持つターザン押切、そして唯一リーグ優勝の経験を持つ大ベテランのスッダ杉岡、必殺の3Pシュートを持つスジャータ陽子、膝靭帯断裂の故障からようやく復帰するスナック佐藤と揃う陣容はリーグを制覇出来るだけのメンバーが揃っていると言えるだろう。
時折彼らは他チームと比較して自チームの戦力不足を嘆くことを耳にする。しかしながら己の前に障害や壁が立ちはだかった時に人が起こす行動はおおよそ二つー現状に嘆き壁を乗り越えることを諦める者ーそして何度落ちようが・・・
最終的にも乗り越える事が出来ないかもしれないが諦める事なくチャレンジを続ける者ー障害や壁は行く手を阻む為に我々の前に現れるのではなく、その障害や壁を乗り越え、その向こう側にある「何か」を手に入れる為にどれだけ真剣に挑んでいるかが問われているーその真剣に取り組む姿勢の中で人は成長を遂げ、チームならばその過程の中でチームワークや忍耐力、自己犠牲、そして逆境に挑む精神を学んでいく事がいつしかチームの勝利や栄冠に繋がっていくのではないだろうか・・・
激動の2011年に続き2012年も欧州通貨危機、不安定な東アジア、そしてイラン、シリア・・・世界はますます混迷の度合いを深め、そして我が国に於いてもーあれだけの国難に合いながらー”復興”と言う大きな目標がありながらも国民に正しい方向性や進むべき道を示すことが出来ない民主党政権・・・
世界に、そして日本の前に大きな障害や壁が立ちはだかってる今、世界や日本のリーダーにも様々な危機を乗り越えるべく真剣に取り組む姿勢が問われているようにブッダがチームとして”勝利”そして”リーグ制覇”と言う壁を乗り越える為に「どれだけ真剣に取り組めるか」がチームの成績の浮沈をカギを握っていると筆者は予測する。
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