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THE TWILIGHT ZONE 2015
第1回 ―予選リーグ最終節展望 東実OB対ミステリーゾーン−
現在1勝1分とミステリーゾーンと並ぶものの得失点差で2位に位置する「モルツ」の勝敗の結果に関係なく決勝トーナメント進出を果たす為には「勝利」が絶対条件となる【1勝1敗:3位】の東実OBと引き分け以上の結果が求められる【1勝1分:1位】のミステリーゾーン・・・ 今回は両者が対決する6月10日(水)に行われる予選リーグ最終節の試合の行方を占ってみることにしょう。
素早いパスワークから「躊躇することなくミドルシュート、そして長距離砲を」フロアにいる5人全員が狙ってくる“ポジションレス”あるいは“ジャンプシュートチーム”と呼ぶべき東実OBに対してミステリーゾーンが勝利する為には1830年代の戦略家、ジェミニの「戦争概論」の中で示している戦争における基本原則「優勢な集中兵力によって敵の脆弱な、あるいは重要な部分に攻撃を集中する」戦略をこのローカルバスケットボールの試合に応用、当てはめて考えてみると守備面では彼らの攻撃における最大の武器であるアウトサイドを止める”ペリメーターでのディフェンス”が、そして攻撃面ではあまりサイズのないフロントコートに徹底的に波状攻撃を仕掛け続けることが出来るか”如何に懸かっているといっても過言ではない。
−入る、入らないに係わらず”チームの戦術として”試合開始から徹底してアウトサイドシュートを多用してくる「東実OB」は先週対峙したモルツ戦で示したように”いつものようにシュートを撃ち続ける”も思うように得点を挙げることが出来ず若さとスピードを武器に試合を支配するモルツに30点差近いビハインドを負うものの −彼らはどんなに得点差を拡げられたとしても、そして絶望的な状況に陥ろうとも絶対に勝負を諦めることはしない・・・
これはベンチで戦況を見守り続けるチームの歴代のレジェンド達が礎を築きそして現在にまで受け継がれてきた50数年に及ぶチームの歴史と伝統、そしてバスケットボールへの情熱によって培われてきたものだろう・・・− 後半に入ると一気に反転攻勢、最終的には敗れたものの瞬く間に追いつき、一時は逆転に成功した原動力となっていたのはやはり彼らの最大の武器であるミドルシュート、あるいは3Pシュートであり、このアウトサイドからの攻撃が入ることでドライブやゴールに向かいカットしてくるチームメイトにパスを送る所謂”合わせのプレー”が生まれさらにそのオフェンスを加速させていくチームの戦術の根幹になっているようにも映るので繰り返すようだがまずはアウトサイドシュートへの対応、そして毎試合課題に挙がるスクリーンアウトを徹底、オフェンスリバウンドを安易に取らせない事がディフェンス面での重要なポイントになるだろう。
オフェンス面では「センターらしいセンターが不在」の東実OBに対し今大会好調なプレーを続けているバター梅津、バーグ後藤、そしてハイタワー西野、マイティマウス愛宕と揃うセンタープレーヤーでのアドバンテージを活かしのペイントゾーンを徹底的に攻めていくことで相手のファールを誘発させインサイドの無力化を招きたい。またこれを繰り返すことで相手ディフェンスが収縮することで生まれるスペースはアウトサイドシューター達の大きな手助けになるだろう。
直近での両者の対戦を紐解いてみると2013年5月に同じく春季大会予選リーグで対決、前半は一進一退の攻防ながら東実OBに31-35 とリードを許し後半に突入、アウトサイドからの攻撃とスピードへの対応に苦しみ一時15点差を付けられる苦しい展開になるもののディフェンスを2-3ゾーンから3-2ゾーン、そしてマンツーマンディフェンスとシフトさせミドルシュートを封じ試合の流れを手繰り寄せるとF山本のロングレンジ3連発やAKのステップバックスリーで猛追、最後はキャノンボールしんのドライブやハイタワー西野、マイティマウス愛宕のパワープレーでインサイドを圧倒、71-68とミステリーゾーンが持ち前の粘り強さで見事な逆転勝利を収めているもののどちらが勝ってもおかしくない試合展開であったこと、そして平均年齢40歳を優に超える”シニアチーム”と言って過言ではないミステリーゾーンにまさかの逆転負けを喫し雪辱を狙う東実OBの心理的要素、そして両者にとってこの試合に敗れれば決勝トーナメント進出の道は閉ざされてしまう言わば生き残りを懸けた”must wingame”であることを合わせ鑑みると前回の対戦同様、今回の試合も1点を争う激しい攻防が繰り広げられる激戦になるとだろう。
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