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Dleague LOOKINSIDE 2016

第80回 ― 変革の時を迎えようとしているキングサンズ ―

− かつてリーグの頂に燦然を輝いていた“太陽”はこのまま地平線の彼方へと静かに沈んでいってしまうのだろうか・・・ −

前回大会最終日のネオクラゲ戦「どちらのチームに勝星が転んでもおかしくない」緊迫した試合展開が続く中、残り1分を切ったいわゆる“痺れる場面”で競り勝ち“往年の勝負強さ”を披露したもののその他の試合では24点以上の大量得点差を付けられての完敗3試合を含む1勝4敗と優勝争いに加わるどころか2大会連続の5位と下位に沈んだ過去5度のリーグ制覇の実績を誇るキングサンズ。今回は3年前の新規メンバーの入団効果で2大会連続での準優勝を飾り“名門復活”の兆しを見せてはいたものの再び下降曲線に入り込んでしまったかつての強豪チームの現状を目を背けることなく洗いざらしに検証、様々な分野の数値を交えながら戦力の分析を行うことで問題点を明らかにすると同時に過渡期を迎えようとしているチームの“再生”そして“復活”への道筋をも一緒に考えていくことにしよう。

【表1】大会成績:1勝4敗1分 勝点11  最終順位:5位
オールディーズブッダFFネオクラゲセガ
×36-62×48-85×50-59○52-47×55-79

【表2】 各主要部門平均チームスタッツ
得点リバウンドアシストスティール3P
48.4(6)15.6(6)8.0(5)3.2 (6)3.4(1)
失点被リバウンド被アシスト被スティール被3P
66.4(6)29.4(6)10.8(6)4.4(1)1.8(1)
-18.0-13.8-2.8-1.2+1.6

【表3】 各部門スタッツリーダー(総数)
得点リバウンドアシストスティール3P
UJノブナガ(85P)BMだいき(27本)UJノブナガ(9本)BMだいき(8本)RPGノブナガ(10本)
BMだいき(68P)UJノブナガ(15本)BMだいき(9本)UJノブナガ(5本)F山本(3本)
RPGノブナガ(48P)RPGノブナガ(12本)RPG、F山本(6本)F山本(2本)水芭蕉、UJ(2本)

まずは【表1】の大会成績から彼等の秋季大会での戦いの足跡を辿っていく事にしよう。
ポイントガードのF山本、そしてツインタワーを形成するハイタワー西野、そしてセンセーション吉武の“チームを形成する為の基礎、あるいは骨格に相当する“「ポイントガード−センター」のいわゆる“センターライン”を欠き「ベストメンバー」を組めない苦しい布陣で迎えた大会初日、いきなり「覇権奪回を目標にチームの根本をもう一度見つめ直し心身共に鍛え直して大会に挑んできた」オールディーズと対戦、すると試合開始直後から気合十分の“絶対王者”の猛攻に晒され36-62で粉砕されてしまうと続くブッダ戦ではオールディーズ戦の疲労が残っていた部分もかなり影響したのか“スピードと若さを武器にリングにアタックしてくる若武者達の猛攻の前に全くいいところなく85-48とまたしても完敗、開幕2連敗スタートとなってしまうものの続く大会2日目の王者ファイブファールズ戦ではF山本が戦列に復帰、チームの持ち味の一つである“したたかな試合運びを駆使、”戦力的にはかなり劣ると言わざるえないハンデイをカバー、4連覇を狙うディフェンディングチャンピオンに対して一時リードを奪うなど終始互角の鬩ぎ合いを展開、最終的には押し切られ50-59と敗れはしたものの上位チームと十分に渡りあえる“可能性”を感じさせると大会最終日のネオクラゲ戦では −戦前の予想では“同じように敗北を重ね低迷を続けるも格上チームのファイブファールズ、そしてセガに一歩も引かずに僅差の戦いを繰り広げ惜しくも勝利を逃していたネオクラゲが優位と予想されていたが”− 経験に裏打ちされた老獪な戦術と巧みなスクリーンプレーを駆使してネオクラゲを翻弄、54-50と競り勝ち大会初勝利を挙げると続いて「最終戦に勝って締めくくる事で次期大会に向けてチームに弾みを着けたい」と挑んだセガ戦では第1Qこそ17-17と互角の滑り出しを見せるも第2Qに入ると突如オフェンスのリズムが崩れ4-25とまさかの失速、すると一度狂ってしまったチームのリズムを修正することが出来ずにそのまま55-79と完敗、オールディーズに次ぐ5度のリーグ優勝を成し遂げた経歴を誇る強豪としては屈辱的とも言える1勝4敗の5位で大会を終えた。

1年前から続くチーム低迷の原因は何と言っても中軸選手の欠場 −不動の司令塔且つチームの絶対的存在であるF山本がオールディーズ戦、ブッダ戦のBIGGAMEを欠場、そしてチームの生命線である“リバウンド”と“ディフェンス”を担うハイタワー西野、センセーション吉武が全戦に渡って欠場した影響が大きく成績に反映、リーグワーストの数字が並ぶ【表2】の各主要部門平均スタッツが示しているように“ディフェンスリバウンドが全く取れていない、そしてオフェンスリバウンドをいいように取られている”「常に対戦チームに制空権に握られている」厳しい状況の中での戦いを強いられリーグno.1の3P成功数、そしてベースラインマスターだいき、ユニバーサルジョイントノブナガの優れた得点力を誇るバックコートコンビを擁するさしものキングサンズも「ほぼセンターレス」の状態では各チームが大型選手を揃える現在のリーグの中では全く太刀討ちする事が出来なかった事は明らかだ。

また現在のチームは以前の「圧倒的な高さでペイントゾーンを制圧、インサイドに収縮したディフェンスとのスペースを活かしたアウトサイドからの攻撃」で5度に渡るリーグ優勝を飾ったF山本、ハイタワー西野を中軸に据えたハーフコートゲームと得意とするプレイスタイルからここ数年は徐々にベースラインマスターだいき、ユニバーサルジョイントノブナガのスピードやアイソレーション、そしてRPGノブナガのロングレンジシュートを攻撃の中軸に据えるアップテンポな攻撃スタイルに移行しつつある過渡期にあり、それはかつて −今大会は欠場した試合が多く当然なのかもしれないが・・・− F山本、ハイタワー西野が上位を占めていた【表3】の各部門のスタッツリーダーを彼ら3人に取って替わっている現実が如実にそれを現わしていると言えるだろう。

しかしながら “栄光と辛酸は対を成す“と仮定するならば −1980年代、NBA王座獲得を目指してLAレイカーズとの激しい覇権争いを演じた”イースタンカンファレンスの強豪”ボストンセルティックスは1992年のラリーバード、93年のケビンマクヘイルの相次ぐ引退とロバートパリッシュのチーム離脱によるBIG3の崩壊、そしてチームの新時代を担うと嘱望されていたヤングスター、レジールイスの突然の急逝によりNBA最多の17度の優勝を誇る名門も長い低迷期を経験した− バスケットボールの最高峰に位置するNBAの歴史を振り返り鑑みると彼らは決して間違えた道を歩んでいる訳ではなくそれはむしろ長いトンネルをくぐり抜け新しい栄光の時代へと踏み出すスタートラインに立っているとも考えられるのではないだろうか・・・

“新しいインサイドへの要”と期待されて入団した気鋭のセンタープレーヤー、センセーション吉武もここのところ欠場が続き戦力として計算が立てられず、前述のように創立から今日までチームを牽引、中心選手として活躍してきたキングサンズの“アイコン”F山本、そして自らの“可能性”に懸けて過酷なトレーニングを課し10キロ以上の減量に成功、活躍が期待されていたもののここのところ故障続きでトップコンディションでの出場がままならないハイタワー西野も共に既に45歳と“多くは望めない年齢に差し掛かっている”現状と主力メンバーの高齢化が進み「近年、試合途中まではリード、あるいは互角の戦いを見せるものの“推し量ったように起きる“終盤での失速による敗戦が往々にして散見、5年以上に渡りリーグ優勝から遠ざかっているチームの状態を考えた場合、「将来を見据えたチーム作り」に舵を切るのは当然の成り行きであり、次期春季大会ではベースラインマスターだいき、ユニバーサルジョイントノブナガ、RPGノブナガの“新BIG3”と幾多の経験を誇る百戦錬磨のベテランメンバー、そして新たに加わってくるであろう数名の新戦力で挑んでくることはほぼ確実でその実力は未知数ながらもいきなり優勝戦線に加わってくる可能性を含んでいると見て間違いないだろう。

ここで現存する全てのメンバーが”健康体且つ確実に試合に出場出来る”いわゆる「ベストメンバーが組める」と仮定してチームのスターティングラインナップを予測してみるとスピードと得点力を兼ね備えたチームの未来を担う新時代のエース、ベースラインマスターだいきとユーティリティープレーヤーのユニバーサルジョイントノブナガのバックコートコンビに加えて3番のポジションにはRPGノブナガ、そしてインサイドには共に190センチを超えるリーグno.1の高さを誇るハイタワー西野、そしてセンセーション吉武が入るメンバーは強力且つ魅力的で −繰り返すが彼らが健康体且つ確実に試合に出場出来るのならば− 優勝争いに加わっても何ら不思議のないメンバーが揃っている。これに6thマンにF山本が回り、堅実なプレイが持ち味のハルクまこと、無尽蔵なスタミナを誇るスマートボーイ宮下、対戦相手の意表を突いたロングレンジシュートを持つスノーマンてるとアキレス腱断裂、膝靭帯損傷とここ数年大きな負傷が続いたものの見事なカムバックを果たしコートに戻ってきたムードメーカー、高橋水芭蕉、そして欠場が続くもののひとたび試合に出場となれば必ずやチームの勝利に貢献出来るリバウンドスペシャリストのハイフライヤーイチローと巧みなプレイメイクとタイトなディフェンスが持ち味のバックアップポイントガードの役割を担うピンクアイバーソン野地がベンチに控える。

2011年秋季大会での優勝から既に5年の月日が経過、その間二度に渡る最下位、屈辱的な大量得点差を付けられての敗北、かつてリーグに君臨した王者は泥水をすすり、地を這いもがき続けている・・・しかしこれだけは覚えておいて貰いたい・・・ たとえどんなに低迷が続こうとも、そして勝ち方を忘れ敗走の旅路を続けようとも彼らの胸に宿るチャンピオンプライドは今でも心の中で燻り続け、そして沈んだまま“永遠に登ることの無い太陽”は存在しない事を・・・来る春季大会、生まれ変わった”NEW KINGSUNS”が再びリーグの頂に登りつめかつての“輝き”を放とうとも決して驚くべき事ではないだろう。


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