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Dleague LOOKINSIDE 2018
第117回 ― 30年度Dリーグ秋季大会 戦力分析 ―
【古豪セガの復活はあるか】
1年前の秋季大会、開幕戦で優勝候補に挙げられていた“絶対王者”オールディーズと対戦、前半で二桁のリードを奪われながらも後半開始から弩涛の追い上げでリーグの歴史に永遠に刻まれるであろう奇跡の逆転勝ちを飾るとその勢いそのままに優勝争いに加わり準優勝に輝いた古豪セガ。
しかしながら多くの期待を持って迎えた春季大会ではマスターピースゆうたをはじめとする中軸メンバーの欠場が響き1分4敗と下位に沈み、今大会は再び上位を目指す戦いとなる。
今回はネオクラゲと並びリーグ最古の歴史を持つ“オリジナル2”古豪セガの前回大会での戦いぶりととともに主だったチームスタッツから戦力の分析を行いチームの問題点並びに課題を探っていく事にしよう。
まずは前回大会を −彼等にとって、それはあまりいい想い出ではないかもしれないが・・・−第1試合から順を追って振り返ってみることにしよう。
開幕戦で前回大会では勝利したネオクラゲと対戦するもディフェンスを再構築して大会に臨んできたネオクラゲのタイトなディフェンスの前に沈黙、47-71と完敗を喫すると、この敗戦で気落ちしたのか大幅のメンバーを加入させた新生キングサンズの勢いに押されて大苦戦、何とか57-57の引き分けに持ち込むものの続くファイブファールズ戦では47-58、オールディーズには47-89、そして最終戦のブッダ戦ではメンバー不足の中で健闘を見せるも41-53で敗北、前述のようにキングサンズには引き分けたものの他4試合はチームno.1スコアラーのマスターピースゆうた、ボールハンドラーのリトルモンスターたかをはじめ主力メンバーの欠場が大きく響いて全て二桁差をつけられての完敗と“古豪復活”を期待した周囲は勿論、自らの期待を裏切った形となり失意の中でシーズンを終えた。
次に前回大会に於ける1試合当たりの各部門でのチームスタッツの数値を確認してみることにしょう。
【30年春季大会 5位 1分4敗 勝点 6】平均得点:47.8 E 平均失点:65.6 E 得失点差 -17.8 E リバウンド:25.2 D アシスト:6.8 E スティール:6.0 A 3P成功数:1.8 E(○は順位)
−ここに並んでいる低調な数値を見れば彼等の苦闘ぶりが浮かんでくる・・・エース不在で得点は伸びず対戦相手に“制空権”を握られリバウンドも取れず、そして元来アシスト数が多いチームが“伝統のパスワーク”も封じられてしまってはこの結果も如何ともし難かったかもしれない・・・また唯一2位を記録したスティールはチームに脈々と流れる「如何なる状況であろうとも最後まで絶対に諦めない」“セガバスケットボール魂”の成せるものだろう。
彼等が今、やるべきことは“前回大会の事は全て忘れて”チームを今一度、再構築を計りベストメンバーを揃えて大会に挑む事ではないだろうか・・・
チームには何度も得点王に輝いたトップスコアラー、ブルドーザーのような破壊力を持つセンター、衰え知らずのガード、そして名うてのシューターが多数揃っているので戦力さえ整えさえすれば再びリーグの覇権争いに必ずや加わってくるだろう
ここで再び頂点を目指すお馴染みのメンバーを今一度確認しておこう。
前回大会、Wエースの片翼、マスターピースゆうたを欠きながらもインサイドで奮闘、得点ランキング4位、そしてリバウンドランキングも3位と獅子奮迅の活躍を見せたマイティマウス愛宕、前回大会欠場の借りは返せるか、チームのリーディングスコアラー、マスターピース“アンストッパブル”ゆうた、ここのところ3Pシュートの確率が飛躍的に向上したことがディフェンダーを抜きやすくしているにか、ドライブでの得点機会が増え好調を維持しているスーパーハンドル笠原、如何なるチームスポーツに於いて −たとえそれがプロフェッショナルなものからローカルなものであろうとも− NBAではかつてのオールスタープレーヤー、ヴィンスカーター、ダークノヴィツキーはもはやチームの“顔”ではなくそれぞれアトランタホークス、そしてダラスマーベリクスのリザーブメンバーで、サッカー日本代表の絶対的エース、キングカズはJ2横浜FCのスターターで出場することはほぼ無くなっているのが現状だ
・・・、そう、年齢を重ねればこれまでと異なる役割を与えられ、多くの場合、それは“小さくなっていく”のは必然なのだが彼の場合は異なるどころか、その役割はさらに大きくなっていく衰え知らずの司令塔、“闘将”DG浅井、正確なデータこそ存在しないがオールディーズの大ベテラン、BIGX西川と並んで“リーグで最もシュート確率が高い”堅実なセンタープレーヤ、フラワーショットで対戦相手を奈落の底に突き落とすツーフェイス前田の5人がスターターを務めると予想され、これに左右のコーナー、ウイング、そしてトップからも正確無比なミドルジャンパーを決めることが出来るセクシーキャットウーマンのん、20点オーバーを軽々とやってのける爆発力を誇るロングレンジシューターのコニー“リトルダイナマイト”あや、その走力にいささかの衰えも感じられないベテランフォワード、アイスピック“フィデルカストロ”西川、チームno.1のスタミナと抜群の走力でコートを駆け抜けるベテランオールラウンダーのSS石川、キレのあるドライブと正確なジャンパー、そして卓越したボールハンドリングを併せ持つリトルモンスターたか、インサイドのパワープレーとウイングからのミドルジャンパーが武器のエクザイル江波戸、ようやく故障から復帰、回復具合は80%程度なれど一度コートに出れば与えられた仕事は確実に遂行する“曲者仕事人”ロビン内山、そして10月の区民大会に久しぶりに出場、3本のロングレンジを沈め“このリーグで最も多くのスリーを射抜いてきたその右腕が”「まだ錆びていない」事を知らしめたプリンス釣崎とお馴染みのメンバーが顔を揃える。
現実的な見地から言えば彼等はファイブファールズと同様、「覇権争いには加わるものの優勝するのは難しい」立ち位置に身を置いているのかもしれないが前述の1年前のオールディーズ戦でのUPSETを演じたことは記憶に新しいがこれまで長いリーグの歴史の中で数々の逆転劇や奇跡的勝利を挙げてきた“底力”を持っているので対戦相手は彼らを侮り、僅かな隙を見せれば消す事が出来ない「敗北」という名の大きな爪痕を深々と刻まれてしまうことだろう。
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