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Dleague LOOKINSIDE 2019

第119回 −第6回Dリーグレジェンド大会“春の陣”大会展望−



戸籍や免許証、あるいは保険証に記されている生年月日を変えることや、老いを止めることは不可能かもしれないがせめて心の中にある生年月日だけは20歳、いや16歳の頃の青年や少女のままでいよう

若かりし頃と同じように前を向いて背筋を伸ばしとびっきりの笑顔でいよう

バスケットボールをしている時だけはどんな嫌な事も忘れてしまおう

「自分らしく」「自分に素直に」生きていこう

老いや年齢を恐れてはいけない 

恐れなければいけないのは自分自身の中にある「恐れる心」なのだ。

「break the limit」 「限界を超えろ!」

老いの、そして年齢の壁をみんなで一緒に打ち破ろう! 2014.9 AKVカップ大会挨拶より抜粋

今年も“LIVING LEGEND(生きる伝説達)の季節がやってきた!第6回大会を迎えるDリーグレジェンド大会”春の陣“が4月28日(土)レジェンド達の聖地、JFE水江体育館(川崎市川崎区)で開催される。

2002年秋に開催されたプレ大会で産声をあげたDリーグも17年目のシーズンを迎え、今回のレジェンド大会もDリーグの礎となり、歴史を築き上げてきた「先人達への敬意と感謝の気持ち」を −“大会”という一つの形として伝えていきたい− と言う想いから開催された前身のAKVカップを経て、2015年11月に開催した第1回大会から早くも4年目に突入、今大会で第6回大会を迎える事になった。

勿論これまでと同様、4月28日に開催される「第6回Dリーグレジェンド大会“春の陣”」もDリーグの基本理念である「真剣に楽しく」、「キープスマイル」、「フェアープレー」そして「Dleague as one :Dリーグはひとつ」を実践、17年という永きに渡りリーグの歴史に足跡を残し伝統を継承してきた先人達、そして新たにリーグに参戦したレジェンドプ レーヤー達を大会をサポートするスタッフ達が作り上げてくれる和やかな雰囲気の中、今回もレギュラーリーグに勝るとも劣らない熱い戦いを繰り広げてくれることだろう。

前回の第5回大会ではルーキー、バター梅津を加えたチームヴィーナスがヤマクラゲを36-19、ワイルドボアーズには36-22と撃破、危なげなく勝利を飾ったものの覇権奪回を目指すNTTには辛くも45-39で、そして抜群のチームワークと“最後まで諦めない”粘り強さを発揮したファイブファールズには34-34の同点と苦しめられながらも見事3勝1分、リーグレコードとなる勝点11を記録し初優勝を記録して幕を閉じた。

今回も前回同様、過去のDリーグレジェンド大会の結果を振り返りながら「第6回Dリーグレジェンド大会“春の陣”」の大会の行方を占ってみる事にしよう。

大会 優勝 成績 準優勝 成績
AKVカップ ヤマクラゲ 2勝1敗 NTT・ヴィーナス 2勝1敗
第1回大会 NTT 3勝1敗 ワイルドボアーズ 3勝1敗
第2回大会 ワイルドボアーズ 3勝1敗 NTT 3勝1敗
第3回大会 ヤマクラゲ 3勝1敗 ワイルドボアーズ 3勝1敗
第4回大会 ヤマクラゲ 3勝1敗 NTT 3勝1敗
第5回大会 チームヴィーナス 3勝1分 ファイブファールズ 2勝1分1敗


上記の表を眺めていると・・・それはあたかもレギュラーリーグが辿っていた覇権の変遷に符号しつつある・・・を感じるのは筆者だけなのだろうか・・・

−2013年から2016年の4年間は− 大会5連覇を成し遂げた“絶対王者”オールディーズ、そしてその後3連覇を達成したファイブファールズが2強時代を形成、リーグに君臨し続けていたが2016年秋季大会に於いてネオクラゲが”2強時代“に風穴を開けるように5年ぶり4度目のリーグ優勝を果たし、そして2017年春季大会では長い低迷を続けていたブッダがチーム結成10年目にして初優勝、そして続く秋季大会でも大会連覇、新たな王者としてその名を刻んでいるレギュラーリーグ同様、このレジェンド大会でも創成期にリーグをリードしてきたNTT、ワイルドボアーズに代わり前回大会初優勝を遂げたチームヴィーナス、そして一歩一歩、栄光への階段に着実に歩みを進めているファイブファールズが準優勝と静かな音をたてながら地殻変動が進みリーグのパワーバランスに変化の時を迎えている予兆が見られる− そしてもう一つ、これまで一度たりとも全勝で優勝を成し遂げたチームが存在しないこと、それは”例え優勝チームであろうとも1日4試合全てにベストパフォーマンスを発揮、試合に勝利することは如何に難しいミッションである“事を証明しているともいえ、レジェンド大会が”過酷な戦い”であることが皆さんにはもうおわかりだろう。

また前述のようにDリーグレジェンド大会は12分ハーフの前後半、24分と通常の試合に比較すれば短いとはいえ、1日で4試合を戦うサバイバルレースであり、スターター5人だけで大会を乗り切ることはほぼ不可能という視点から鑑みれば“準備、体調管理、コンディション、適度な休息、食事を含めた栄養補給、”緻密なベンチワーク、そして応援や的確なアドバイスを含めたチームでのコミュニケーション” − 特に今大会より前後半6分でのオフィシャルタイムアウト以外のタイムアウトは廃止される新ルールに移行する為、とりわけ「ベンチワーク、声の力」が勝負の行方に大きな影響を及ぼす− ことはほぼ間違えなく− “チームの総合力そして一体感“が覇権を獲得する上で最も重要なファクターとなるだろう。

今大会の優勝争いを占ってみるとサイズとパワーでアドバンテージを持つディフェンディングチャンピオン、チームヴィーナスが第3回大会、4回大会を制覇したヤマクラゲに続く大会連覇を果たすのか、参戦以来緩やかながらも着実にリーグの頂へと続く階段に歩みを進めてきたファイブファールズが悲願の初優勝を飾るのか、あるいは実力者を揃えるNTT、新戦力が加わったワイルドボアーズ、そしてAKVカップを含めれば6回中3回の優勝を数えるヤマクラゲの巻き返しはあるのか、今大会も最終ゲームのタイムアップの時間を迎えるまで熾烈な優勝争いを繰り広げる事になるだろう。

それでは最後に各チームの前回大会の成績及び最新動向をお伝えしよう。

【チームヴィーナス】前回順位 優勝(初) 3勝1分 平均得点@37.75平均失点A28.5得失点差@+9.25

前回大会ではBIGX西川、ベイビーガソル三寺、BIG-O岡野、そして素晴らしいルーキーシーズンを過ごしたバター梅津と異なるパーソナリティーを持つ4人のインサイドプレーヤーと経験豊富なベテランプレーヤーがチームを牽引、NTT、ファイブファールズには手古摺ったものの見事3勝1分で初優勝を飾ったチームヴィーナス。

今大会ではヤマクラゲに続く大会連覇を目指す戦いとなるが正確なアウトサイドシュートとペイントゾーンでの力強いパワープレー、そしてリーグを代表するディフェンダーとしても知られている攻守にクリエイティブなプレーを披露するオールラウンダー、ベイビーガソル三寺とクラッチタイムに抜群の勝負強さを発揮、チームの勝利も齎せてきたロングレンジシューター、スピンマスターさくらのチームのキープレーヤーの二人が故障により欠場、これに加えて怪我の影響が長引き未だトップフォームを取り戻すことが出来ていないキケロ武田、急ピッチで調整を進めているものの不安定なプレーが続くイリーガルシート”ダッジロール“鹿野の”チームの中核“を務めると予想される2人のコンディションや仕上がり具合の遅れを考えると圧倒的な高さを誇るとはいえ連覇に向けて”バランス”“ゲームコントロール”そして“アウトサイドシュート”の点で一抹の不安は拭いきれない。

しかしながら彼等のチームには時の流れに逆らうように進化の歩みを決してとめようとはしないキャプテンのヴィーナス野崎、正確なアウトサイドシュートが武器のマダム斎藤、土壇場でいくつもの“BIGSHOT”を決めてきたビッグパパ山内、マークするプレーヤーを“窒息”させるディフェンススペシャリスト、ガードマン雄一、そしてゲームコントロールに長けたクレバー斎藤を始めとする経験豊富なベテランプレーヤーが多数健在、必ずやチームの足りない部分を補ってくれる筈で、今大会も間違いなく優勝争いに絡んでくるだろう。

【NTT】 前回順位 4位 1勝3敗 平均得点B33.5平均失点D36.75得失点差C-3.25

前回大会では司令塔を務める“闘将”DG浅井、得点能力に優れたナイト足達の欠場が大きく響いたのか、1勝3敗とワイルドボアーズと並び最下位に沈み期待を裏切る結果に終わったNTT。

今大会は自らの“真の力“を証明するとともに第1回大会以来となる2度目のリーグ制覇を目指して大会に挑んでくる。

前述のようにチームの中軸を務める“闘将”DG浅井、ナイト足達が復帰、さらには前回大会からチームに加わった堅実なプレーが持ち味のセンタープレーヤー、バーグ後藤が加わった事で力強いセンターラインが構築され、これに“ロングレンジスナイパー“ザイチェフ藤田、ユーティリティプレーヤーのマトリックス薄井、堅実なプレーとミドルシュートが武器のパーシー山川、豊富な運動量とドライブが武器のデリバリー杉村、献身的なプレーで攻守にいぶし銀のプレーを見せるベテランセンターのアナリスト大津、Dリーグ創成期に於いて数々の個人タイトルを獲得したプリンス”レコードホルダー“釣埼、そして3Pラインの後方から、そして左右のベースライン沿いから正確無比なショットを放ち得点を量産する”二人の危険な女“コニーあやとセクシーキャットウーマンのんと各ポジションに複数のタレントを配置、リーグ最低を記録したディフェンス面はやや不安要素とはなるものの、大会を制する態勢は整ったとみていいだろう。

また下位に沈んだ第3回大会、第5回大会はいずれもDG浅井が欠場していたのが大きな痛手であったことは明らかで、逆に言い換えれば彼が出場した大会はすべて「3勝1敗」で優勝(第1回)、もしくは準優勝(第2回、第4回)であった過去のデータから鑑みれば彼らが優勝する可能性はかなり高いといえるだろう。

【ファイブファールズ】 前回順位2位 2勝1分1敗 平均得点A35.5平均失点B29.0得失点差A+6.5

第4回大会では3位、そして第5回大会では遂に準優勝とリーグの頂へと続く道に着実に歩みを進めているファイブファールズ。

前回大会では優勝したチームヴィーナスを土壇場まで追い詰め34-34の引き分けに追い込み −もし彼らがチームヴィーナスに勝利していれば− 大会は違う結果になっていたかもしれない・・・いずれにせよ2勝1敗1分と参戦以来最高位となる準優勝を記録したチームにとって今大会はさらなる高みへと、即ち“優勝”を目指す戦いとなる。

ここでチームのメンバーについてもう一度おさらいしておこう。

190センチの長身でペイントゾーンでその存在感を見せつけるパルテノン祖父江、チームのダイナモとしてコートを走り回るとともに正確なミドルジャンパーで得点を量産するジェラルド下橋、チームの司令塔としてゲームメイクの役割を担うリベロ大園を始めとするプラス1アドバンテージを持つ“FAB50“メンバーがチームの中軸を務め、これにインサイドで堅実かつエレガントなプレーを見せるダイアナ恒川、豊富な運動量を生かしたタイトなディフェンスとロングレンジシュート、そしてチームにエネルギーを与える役割を担うティンカーベルきら、主戦場であるペイントゾーンで力強いプレーを見せるブラックサンダー竹村、そしてディフェンダーはもとよりチームメイトすらも欺いてしまう変幻自在なムーブでチームにアクセントを与えるマジック飛澤がベテランメンバーをサポートする役割を担うことになるだろう。

体力的な部分では一抹の不安を抱えてはいるものの彼等のバスケットボールは攻守ともに堅実で大崩れは考えにくく、また直近の2大会で3位、そして準優勝を飾っている事を鑑みると彼等が第6回大会で初優勝を飾ってもさほど驚くべきことではないだろう。

【ワイルドボアーズ】 前回順位 4位 1勝3敗 平均得点D21.0平均失点D34.5得失点差 D-13.5 −3年前までは彼等の持つ“若さの優位性“即ちスピード、体力、反射神経はプラス1アドバンテージプレーヤーが少ない事を差し引いても彼らに優位に働いていたことは第2回大会で優勝、第1回大会、第3回大会で準優勝と常に優勝争いに加わっていた事がそれを証明しているものの、逆に第4回大会、続く第5回大会は −主力メンバーの欠場があったものの− いずれも優勝戦線に加わることなく1勝3敗と下位に沈んでいる結果を考えると「既に若さのアドバンテージを失いつつある」現状をチームとしてしっかりと認識、ワイルドボアーズにとって今大会は「何かを変えなければならない」という目的意識を持って望む正にリスタートを切る戦いとなる。

また前回のこのコラムでも触れたがチームを結成する時のアイディンティティの一つとなっている“昭和46年産まれ”が多数を占めるメンバー構成されているチーム状況を考えるとこれから体力的に下り坂に向かうであろう50歳に到達するまでのこれからの数年間、彼等はこの状況下のままで大会に挑まなければならず、前述のように「何かを変えなければ」 彼らは前回大会と同様、下位に沈んでしまう可能性が高いだろう。

端的に言ってしまえばプラス1アドバンテージは通常2ポイントが3ポイントに即ち“得点で1.5倍”になるプレーヤーが多数コートに存在するチームに対して同じようなペースで試合をしてしまえば結果は火を見るよりも明らかなのでアップテンポな攻撃に持ち込み、出来るだけシュート回数を増やすと同時に対戦相手を疲弊させるバスケットボールを展開することではないだろうか・・・

オールラウンドプレーヤーのスムース和田、“入りだしたら止まらない“正確無比の3Pシュートとタイトなディフェンスが武器なアイスマン力也、ベースライン沿いから長距離砲を炸裂させるオートマグ瀧澤、ランニングバックを思わせるパワードライブとミドルジャンパーを併せ持つバッファロー加賀美、堅実なプレーで計算の立つゾフィー岩越、瞬く間に得点を量産する“ミスターインスタントオフェンス”ロードランナー本間、そしてインサイドにはキングジョー塚越、ハッピーハンフリー高橋、ベイブレード巻と“高さと幅”を兼ね備える3人のセンタープレーヤーを配置、女性プレーヤー達も健在とあってチームには“アップテンポな攻撃を仕掛ける”“何かを変える事が出来る”プレーヤーが揃っている事を鑑みると逆境を跳ね除け覇権争いに絡んでくる可能性も決して低くはないだろう。

【ヤマクラゲ】前回順位 3位 2勝2敗 平均得点C29.0平均失点@27.0得失点差 B +2

3連覇に挑んだ前回大会、ワイルドボアーズ、NTTに連勝、幸先にいいスタートを切り3連覇は確実か・・と思われていたが午後に行われたファイブファールズ、チームヴィーナスにまさかの連敗を喫し2勝2敗の3位で大会を終えたヤマクラゲ。

今大会は前回大会欠場を余儀なくされたバッドマウス武藤を始めとするプラス1アドバンテージを持つオーバー50歳プレーヤーが戦列に復帰、今大会は巻き返し、そして3度目の優勝を目指す戦いとなる。

ここで3回目の優勝を目指すメンバーをご紹介しておこう。

衰えしらずの運動量と力強いリバウンドが武器のバッドマウス武藤、久し振りの出場となるベテランシューター、SE光嶋、前回大会での雪辱に燃える繋ぎのスペシャリスト”カルロ小杉、今年も東京マラソンを完走、リーグトップクラスのスタミナと運動量を誇るSS石川、体重が増加しさらなるパワーアップを遂げた“コートの野獣”ペーパーバック小森、ここのところ“ラッパショット”なる変則的なシュートを開発、変な自信をのぞかせる“トリプルロシアンルーレット”高橋水芭蕉、長引いた右肩の故障も癒えようやく本来の調子を取り戻しつつあるハリケーンつっちー、全てのポジションでプレーできるユーティリティプレーヤー、ビルマ今市、減量に成功、ここのところ調子を上げてきているセンターとしては小柄ながらそのパワーを活かしたインサイドプレーに加えてここのところミドルジャンパーの精度が向上しているドレクスラ−ジョーダン末次、55歳とは思えないスピードを武器にコートを駆け抜けるアイスピック“フィデルカストロ”西川、そして前回大会よりチームに加わったロングレンジシュートとポストアップして攻撃の起点となりチームメイトに巧みなアシストパスを送るダンディカズとチーム最年長のAKがアウトサイドからの攻撃を担う事になるだろう。

前回大会は40歳代プレーヤーが主体で臨んだが今大会は大会連覇を果たした第3回大会、第4回大会同様、50歳代プレーヤー、40歳代プレーヤーを6人づつバランスよく配置、然したる穴も見当たらず、必ずや優勝戦線に顔を出してくるだろう。

昨年10月8日(土)予定されていたももの台風21号による強風の影響で会場であるJFE川崎水江町体育館が被災、順延となっていた第7回Dリーグレジェンド大会”秋の陣”が1月26日(土)に”冬の陣”として仕切り直して開催される。

2002年秋に開催されたプレ大会でスタートを切ったDリーグも今年で18年目のシーズンを迎え今大会もこれまでの大会と同様、−Dリーグの礎として道を開き、「真剣に楽しく」「キープスマイル」「フェアープレー」そして「Dleague as one :Dリーグは一つ」の基本理念を実践、その歴史を築き上げてきた先人達への敬意と感謝の気持ちを”大会”という一つの形として伝えていきたい−という想いから開催されたAKVカップからその意思を伝承、2015年9月に開催された第1回大会から早くも5年目に突入、今大会で第7回大会を迎えることになった。

前回大会では”唯一の弱点”と見られていたセンターのポジションにバーグ後藤が加えたNTTがファイブファールズ、ワイルドボアーズに苦しめられながらも僅差で振り切り3勝1敗でリーグ戦を制し第1回大会以来2回目の優勝を果たし幕を閉じた。

それでは今回も例年同様、過去のDリーグレジェンド大会の結果及び各チームの最新動向等から「第7回Dリーグレジェンド大会”冬の陣”」の大会の行方を占ってみることにしよう。

大会 優勝 成績 準優勝 成績
AKVカップ ヤマクラゲ 2勝1敗 NTT・ヴィーナス 2勝1敗
第1回大会 NTT 3勝1敗 ワイルドボアーズ 3勝1敗
第2回大会 ワイルドボアーズ 3勝1敗 NTT 3勝1敗
第3回大会 ヤマクラゲ 3勝1敗 ワイルドボアーズ 3勝1敗
第4回大会 ヤマクラゲ 3勝1敗 NTT 3勝1敗
第5回大会 チームヴィーナス 3勝1分 ファイブファールズ 2勝1分1敗
第6回大会 NTT 3勝1敗 ファイブファールズ 2勝2敗
第7回大会


上記の表からDリーグレジェンド大会は直近の第5回及び第6回大会を除くと優勝争いは常に同勝ち星チームによる得失点差での争い、全勝での優勝でのチームが未だ出ておらず、そして連覇を達成したのは第3回、第4回大会を制したヤマクラゲのみという熾烈な覇権争いが繰り広げられている事がおわかりだろう。

Dリーグレジェンド大会は12分ハーフの前後半、24分と通常の試合と比較すると試合時間が短いゲームフォーマットとはいえ1日で4試合を戦い抜く過酷なサバイバルゲームであり、これを勝ち抜き頂点に辿り着く為にはこれまでの大会と同じく周到な準備、そして体力面、モチベーションを維持する緻密且つ適格なベンチワークが重要な要素の一つであることに変わりはない。

それに加えて今大会は10月初旬から11月初旬と比較的過ごし易い気候の時期の開催されていたこれまでの秋季大会とは異なり”1年で最も寒いとされる1月下旬 −この時期の東京都内の平均気温は5℃、日中の最低気温は0.6℃・・・また一説によれば人間の平均体温は50年前の36.8℃から現在では36.1℃まで低下していると言われている・・・− での開催であることを鑑みるとシニア世代プレーヤーにとっては筋肉の硬直、血流障害、さらなる体温の低下を招く”冷え”を如何に克服、全試合を通じて個々の選手のがトップコンディションを維持、ベストパフォーマンスを発揮出来るか否か、また前回大会から採用された前後半6分でのオフィシャルタイムアウト以外のタイムアウトが廃止された新ルールにより「ベンチからの応援、さらには”声の力”」が勝敗の行方に大きな影響を及ぼすことは間違いなく、前回のこのコラムで記したチームの”総合力” ”一体感”に加えて”個々の選手のコンディショニング”がリーグ戦を制する為の最も重要な要素となるだろう。

優勝争いは連覇を目指すディフェンディングチャンピオン、NTTと覇権奪回を狙うチームヴィーナスの”2強”を軸に展開されると想定されるが直近2大会で連続準優勝と着実にステップアップを図り初優勝を狙うファイブファールズ、ユニホームを一新、新たな気持ちで大会に臨むワイルドボアーズ、そしてメンバー不足が懸念されるが唯一の連覇を達成した経験を持つヤマクラゲにも十分チャンスはあるだろう。

それでは最後に各チームの前回大会の成績及び最新動向を記しておこう。

【チームヴィーナス】前回大会成績 1勝3敗 5位

前回大会では第5回大会で悲願の初優勝を飾り大会連覇の期待が懸かったチームヴィーナスだがベイビーガソル三寺、スピンマスターさくらを始めとする中軸メンバーが欠場、まさかの最下位に沈み今大会は再び頂点を目指す戦いとなる。

ガリバー岡野、BIGX西川、ディラン植松、バター梅津と揃える強力無比なインサイドとリーグ優勝13回を誇るDリーグの”絶対王者”オールディーズのローテーションメンバーであるベイビーガソル三寺、キケロ武田、イリーガルシート鹿野、アウトサイドからの攻撃を担うキャプテン、ヴィーナス野崎と膝靭帯断裂からようやく復帰を果たしたスピンマスターさくらが名を連ねるさくらコアなメンバーに加えてビッグパパ山内、ガードマン雄一を始めとする豊富な経験を誇るベテランメンバーが脇を固める今大会の布陣はリーグトップクラスの戦力であることは疑いようはなく、今大会でも必ずや優勝争いに加わってくるだろうし彼らが”額面通り”の実力を発揮さえすれば覇権奪回の可能性はかなり高いだろう。

しかしながら前回大会同様、彼等の”アキレス腱”はPG、すなわち司令塔のポジションにある。

幾多の経験を持つベテラン、クレバー斎藤が今大会の登録メンバーから外れている事を鑑みるとこのポジションで長くプレーすることになるであろうイリーガルシート”ダッチロール”鹿野のゲームメイクやプレーのクオリティが −勿論、用意周到な彼等はボールハンドリングに長けたベイビーガソル三寺を起用するオプションを用意しているかもしれないが− チームの命運を握っているといっても過言ではない。

チームには「的」”ゴール”を射抜く為の異なる個性を持つ「矢」は色とりどりに揃っている・・・果たして背番号9のジャージーを纏うガードは正確に「弓」を引き、的に向けて「矢」を放つ事が出来るであろうか・・・

【ワイルドボアーズ】前回大会成績 2勝2敗 4位 (得失点差による)

前回大会ではここのところ連敗を喫していた”天敵”ヤマクラゲを37-33で撃破、勢いに乗ったチームは続くファイブファールズ戦も36-31と2連勝を飾り久しぶりに優勝戦線に加わり”王手”を賭けて2連勝同士の大一番、NTTに挑むも26-29 と惜敗、事実上優勝争いから脱落すると初戦からフル回転でチームを牽引してきたアイスマン力也の足が悲鳴を上げて肉離れを発症、戦線から離脱を余儀なくされるとチームヴィーナスには16-52と記録的な大敗を喫し終わってみれば”2勝2敗 4位”と尻つぼみな印象を残して大会を終えたワイルドボアーズ。

今大会はユニホームを一新、新たな装いで3年ぶり2度目のリーグ制覇を目指す。

前回大会では −メンバー不足のチーム事情で仕方のない部分もあったのかもしれないが− スムース和田、アイスマン力也をプレータイムが増加、二つの勝利と引き換えに肉体を酷使した結果、NTTとの決戦の最中にアイスマン力也がダウン、結局のところ連敗で大会を終える事になったことを鑑みると −これは2017−18シーズンのプレイオフに於いてフル出場に近いプレータイムが続いていたヒューストンロケッツのジェームスハーデンのパフォーマンスが突如として著しく低下した事と折り重なるかもしれない− 今大会では”4試合を戦い抜く事を想定した緻密なベンチワークやプレータイムを如何にシェアすることが出来るか否かが2度目のリーグ制覇を達成する為の重要な要素であることは間違いない。

他の4チームとは異なりプラス1アドバンテージは4人の女性プレーヤーのみとなるものの逆に彼等の若さ、体力のアドバンテージを有効活用、アップテンポの戦いに持ち込み対戦相手の体力を消耗させるスタイルがはまればリーグ史上初となる全勝での優勝も可能だろう。

【ファイブファールズ】前回大会成績 2勝2敗 準優勝(得失点差による)

初戦のNTTには33-35で続くワイルドボアーズにも31-36と結果的には優勝を争った2チームに惜敗、連敗スタートとなり、いち早く優勝圏外に去ったもののここから気持ちを切らす事なくヤマクラゲには37-32、最終戦のチームヴィーナスには52-29で連勝でフィニッシュ、2勝2敗ながら得失点差でワイルドボアーズ、ヤマクラゲを上回り2大会連続となる準優勝のポジションで大会を終えたファイブファールズ。

今大会でも中軸を担うであろう190センチのリムプロテクター、パルテノン祖父江、衰え知らずの運動量を誇る」ジェラルド下橋、ポイントカードとしてゲームメイクを担当するリベロ大園を始めとするお馴染みの”FAB50””に力強いパワープレーが持ち味のブラックサンダー竹村が新たにプラス1アドバンテージを得た事は好材料、さらには2本のロングレンジでヤマクラゲをで葬ったダイアナ恒川と揃う多くのベテランで構成されるチームのメンバーに大きな変更はなく、抜群のチームワークとアンセルフィッシュなプレースタイルに加えて今大会では東洋大学陸上競技部の”1秒を削り出す走り””に倣い”1点を削り出すバスケットボール”で大会初優勝を目指す。

参戦以来着実に力をつけ大会を重なるごとにそのポジションをアップ、先に記したように直近2大会では連続準優勝、さらには第5回大会では優勝したチームヴィーナスに34-34で引き分け、前回大会では優勝を果たしたNTTに2点差の惜敗と時の優勝チームと崖っぷちに追い込むその実力は本物、さらには”ほぼプラス1アドバンテージ”を有するチームロースターは今大会でも対戦チームを多いに苦しめる事になるだろう。

【NTT】 前回大会成績 3勝1敗 優勝

−世界的な規模の大会から小さなローカルバスケットボールの大会に至るまで− 「最も難しい」「波乱が起きやすい」とされるファイブファールズとの開幕戦に於いて苦しみながらも35-33と勝利すると続くチームヴィーナスには41-23で快勝、2連勝を飾り迎えたワイルドボアーズとの全勝対決に29-26と競り勝ち3連勝、続く最終戦ではヤマクラゲに42-43 と敗れたものの見事3勝1敗で第1回大会以来実に4年ぶり2度目の優勝に輝いたNTT。

今大会ではヤマクラゲ(第3回、第4回)しか成し遂げていない大会連覇に挑む。

懸案だったセンターポジションにバーグ後藤が加入したことでチームのバランスは飛躍的に向上、バーグ後藤、アナリスト大津、ツーフェイス前田と揃うインサイド、ウイングにはオールラウンドプレーヤーのマトリックス薄井、抜群の運動量を誇るデリバリー杉村、堅実なプレーが持ち味のパーシー山川と異なる個性を持つ3人のプレーヤーを配置、そして””ロングレンジスナイパー”” ザイチェフ藤田、爆発力を誇るコニーあや、”入りだしたら止まらない””正確無比なミドルジャンパーが武器のセクシーキャットウーマンのんがアウトサイドからゴールネットを揺らすべくライフルスコープの覗き1ミリの狂いも無くリングにその照準を合わせている。

先に記したように各ポジションにタレントを配置、”巧者”ナイト足達を始めとする数名の欠場者の存在はやや気になるものの大会連覇に向けて視界は良好、態勢は整いつつあるがこのチームの命運は不動の司令塔である”闘将”DG浅井のゲームメイクの出来にその全てが懸かっている。

去る1月20日に誕生日を迎え57歳になったばかりのベテランポイントガードが如何に個々の選手の才能を引き出す事が出来るのか、そして試合状況を読みながら時に自らが攻撃の一翼を担いチームを再びリーグの頂に導く事が出来るのか、その答えはもうすぐ出るだろう。

【ヤマクラゲ】前回大会成績 2勝2敗:3位(得失点差による)

初戦でワイルドボアーズに33-37と惜敗、出鼻をくじかれるも続くチームヴィーナスには50-41と退けるも”苦手意識”があるファイブファールズには32-37と敗れ優勝戦線から脱落、最終戦では43-42とNTTを下し意地を見せるも2勝2敗と不完全燃焼な形で大会を終えたヤマクラゲ。

今大会では第4回大会以来2年ぶりの優勝を目指すは戦いとなるがその行く手は決して安閑としていられる状況ではないようだ。

連覇達成の原動力となったペーパーバッグ小森、””フライングチャイニーズ””ヤオチン、SS石川、ビルマ今市、レディアサシンめぐりんを始めとする多くの主力メンバーが欠場、さらにはバッドマウス武藤(膝靭帯)、AK(五十肩、右足首捻挫)、ハリケーンつっちー(風邪、寝正月)と体力面を含めた戦力ダウンは否めない。

しかしながらチームに明るい材料が無いわけではない。大会直前に開催された合同練習に於いてキレのある動きから得点を量産、さらには彼の出身地から命名された”行橋ルーレット”なるスピンムーブを惜しげもなく披露し好調をアピール、抜群の仕上がりを見せているドレクスラージョーダン末次、度重なる故障から完全復活、トップフォームを取り戻しつつある”韋駄天”アイスピック”フィデルカストロ”西川、2年ぶりに復帰を果たす”曲者”ロビン内山、Dリーグの現役3ポイント王であるダンディカズ、そしてDリーグ秋季大会を欠場、レジェンド大会に「己の全てを賭ける」意気込みで大会に乗り込んでくる”永遠の意外性”高橋水芭蕉と揃うロースターは人数不足によるスタミナ面で一抹の不安があるものの必ずや覇権争いに加わってくるだろう。


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